未来技術遺産に「プレステ2」など18件 世界初のMIDI通信に成功したシンセサイザーも
国立科学博物館の「重要科学技術史資料」(愛称:未来技術遺産)にソニーグループの「プレイステーション2」など新たに18件が登録された。
国立科学博物館は、科学技術の発達の上で重要な成果を示した資料を選定する「重要科学技術史資料」(愛称:未来技術遺産)として、ソニーグループの「プレイステーション2」など新たに18件を登録すると発表した。
プレイステーション2(SCPH-10000)は、2000年にソニー・コンピュータエンタテインメント(当時)が発売した家庭用ゲーム機。128bit CPUなど最先端のスペックを持っていたことに加え、ゲーム機として初めてDVD再生機能を搭載していた。
発売時の価格は3万9800円で、全世界で累計1億5000万台以上を出荷した。科博は「当時の一般的なDVDプレイヤーよりも低価格で発売されたことからDVDの普及に貢献した」としている。
ローランドが1983年に発売した「JUPITER-6」と「JX-3P」は、世界で初めて異なるメーカーの製品間でMIDI(Musical Instrument Digital Interface)通信の実現に成功したシンセサイザー。83年1月に米国で開催された楽器展示会「NAMMショー」で米Sequential Circuitsの「Prophet-600」と接続した。
MIDIは電子楽器をつなぐデジタルインタフェースで、現在でもそのプロトコルは電子楽器などの規格として使われている。科博は「MIDIの可能性を実証し、デジタル音楽の可能性を広げた機種として重要」としている。
この他、家庭用ミシンで初めてマイコン制御を実現したブラザーの「オーパス8」(1979年発売)、アナログクオーツ時計の小型・省電力化に貢献したセイコーの「シャリオ(Cal.5931)」など18件が新規に登録された。国立科学博物館では、9月10日から新規登録資料のパネル展(一部実物)を行う予定だ。
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