「自然災害不安」にポータブルバッテリーを 新製品を大量投入したECOFLOWを“防災目線”で見る:小寺信良のIT大作戦(4/5 ページ)
8月の発表会で新製品を大量投入したポータブルバッテリー大手の中国ECOFLOW。地震や台風など災害意識の高まりにつれ、ポータブルバッテリーへの注目度も上がっている。今回は特に防災目線で、ECOFLOWの新製品をチェックしてみたい。
ついにモバイルバッテリー分野にも
事前情報が全くなく、突然の発表で驚かされたのが「RAPID Magnetic Power Bank」だ。同社としては初のモバイルバッテリー製品で、5000mAhと1万mAhの2タイプがある。ポータブルとモバイルの違いは何だという事になるだろうが、ポータブルはAC電源が出せるクラス、モバイルはスマホ給電がメインの製品と考えればいいだろう。
Qiによる充電方法は多くのスマートフォンに搭載されており、これに対応したモバイルバッテリーはすでに市場に多い。RAPID Magnetic Power Bankの特徴は、USBによる入力を上げ、従来製品に比べて約1/3のスピードで再充電できるところである。
もちろん出力も上がっており、5000mAhは30W、1万mAhは65Wの出力が可能だ。15Wでワイヤレス充電できる「Qi2」にも対応する。またQiとUSBで同時に2系統の出力ができるので、2つのデバイスを同時に充電できる。片方しか出力できない製品が意外に多いのである。
ECOFLOWは自治体への納入実績も多いが、災害時にポータブルバッテリーを運用しても、多くの人はスマホを充電しにくるので、バッテリーの周囲から人が離れられないという課題があった。それをスマホ向けにはモバイルバッテリーを提供することで、電力のために人の行動を有線で縛っているという問題を解決したいという。
またスマートフォンの充電が重要課題だとして、USB-TypeC出力のソーラーパネルも複数投入予定だ。現時点では45Wと60Wの折り畳み式ソーラーパネルを投入予定で、USB-TypeC出力を備えることでスマートフォンを直接充電したり、前出のRAPID Magnetic Power Bankを充電できる。
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