米Amazon.comが、社員に“週5出社”で働くよう求めている。「顧客とビジネスにベストをもたらすため、COVID発生前のようにオフィスに戻ることを決定した」という。同社のアンディ・ジャシーCEOが9月16日(現地時間)に公式サイトで公開した、社員向け文書で明らかになった。
Amazonはコロナ禍を機に在宅勤務を実施していたが、2023年にはチームの結び付きを強めるなどの理由で、週3回の出社を制度化した。2025年1月2日からは、自分や子どもが病気になった場合などの緊急事態や、チームリーダーの承認があった場合を除き、オフィスへの出社を求めるという。
1月までの猶予は、リモートワーク期間中に週5出社が難しい生活スタイルに切り替えた人を想定した移行期間としている。さらに、コロナ禍前から採用していた拠点を除き、オフィスでのフリーアドレス制も廃止する方針だ。
ジャシーCEOは“週3出社”の期間中に「コラボレーションやブレインストーミング、発明がよりシンプルで効果的になり、チーム同士のつながりが強まる傾向があることが分かった。(週3出社の)15カ月間で、利点に対する確信が強まった」といい、「パンデミック前は、人々が週2日リモートで働けることは当然のことではなかったし、今後もそれは変わらない」として、コロナ禍前と同じく緊急事態を例外とした週5出社を求めている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
リモートワーク革命は死んだ? 米国で広まる出社回帰 社員は出社命令に反発、半数が辞めた会社も
3年近く在宅勤務を続けてきた従業員が徐々にオフィスに戻り始めている。しかし出社を強要しようとする会社と抵抗する従業員との対立も表面化しており、中には出社を命じられて従業員の半数近くが退職してしまった会社もある。
Apple、従業員に2021年9月から職場復帰を要請 週3日は出社
米国企業が出社にシフトを始めた。
ミクシィ、今後もオフィス出社を標準に リモートは週3日まで 「顔を合わせて仕事するのは重要」
ミクシィが10月以降に勤務制度を刷新する。オフィスでの就業を標準としつつ、週3日までのリモートワークを認める予定。フレックスタイム制のコアタイムも、従来の午前10時〜午後3時から正午〜午後3時に短縮する。
年収800万円以上のITエンジニア、95%以上が「リモート勤務」と回答 転職サービスFindy調べ
年収800万円以上のITエンジニアの95%以上がリモート勤務と回答──エンジニア向けの転職サービス「Findy」を運営するファインディはこんな調査結果を発表した。
岐路に立つテレワーク、不況で労働者の“踏み絵”に 監視ツールとしてのメタバースにも注目
世界各国での新型コロナウイルスの新規感染者がじわじわと増え続けている。しかし従業員に対してオフィス出社を求める企業は増えており、またテレワーク社員を監視するため技術としてメタバースに注目が集まっているという。


