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「Apple Intelligence」でできること 英語版を使って見えた、次世代「AIアシスタント」の実力(3/5 ページ)

米AppleがApple Intelligenceを正式公開した。ただ現状はアメリカ英語のみでの公開となっており、日本語など他の言語では使うことができない。実際にどんなことができるのか? どんな制約があるのか? 実際に英語で長期間使ってみたので、その感想をお伝えしたい。

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意外なほど便利な「要約」

 次に特徴的なのが「要約」だ。メールやiPhone上での通知をまとめて表示してくれる。


メールやメッセージにはApple Intelligenceでの要約・スマートリプライ機能がつく

 このうち、通知の要約表示はうまくいかなかった。

 というのが、普段日本語で使っているアプリやメッセージのまま、UIだけ英語にして使っていたためだ。通知の内容が英語でないとうまく働かないため、通知の要約や、「パーソナルコンテクスト」と呼ばれる、個人の活動履歴を活用したSiriの機能は、完全に便利さが分かるところまで使えていない。アメリカの反応を見る限り、まだまだ発展途上のようだ。それに、活動履歴の蓄積も当然必要だろうから、この辺が「便利」といえるまでにはまだしばらくかかるのではないか、と思う。


AppleのWebサイトより。本来はメッセージの内容などを加味して通知も要約される

 メールやiMessage本文の要約はシンプルだ。

 本文の一番上に「Summarize(サマリーを作る)」ボタンが出てくるのでタップするだけ。英語のメールであれば要約を作ってくれる。この時、何度かリプライを重ねたメールだった場合、リプライの内容も含めて「これはどんな会話か」という形で要約が作れる。日本語のメールの場合には要約が作られない。


メールの一番上に出てくる「Summarize(サマリーを作る)」ボタンをタップ

そうすると一番上に要約が

メール本文が英語でないと、現状は要約されない

 メールなどの要約機能はGoogleのGeminiにもあり、Gmailで試すことができるのだが、要約の内容・分かりやすさでは、若干Apple Intelligenceの方が勝るように感じた。

 これは確かに、日本語で使えるようになれば便利だろう。


GoogleのGeminiの場合。文章はより短く、内容の妥当性はApple Intelligenceの方が良いように感じる

 文章を書くための「Writing Tools(作文ツール)」もある。

 これは基本的に、「テキスト情報のある場所ならどこでも機能」する。

 以下の画像は、Xアプリの上でティム・クックCEOのポストを「よりくだけた感じ」で書き直してもらったものだ。英語がネイティブでない筆者の目からの理解だが、十分な品質であるように思う。


文章を選び、メニュー内の「Writing Tools」を選ぶと、画面下部のように機能が呼び出される

「くだけた」感じにリライト。筆者の目から見るとちゃんと「くだけた感」が出ているように思う

 文章を要約したり内容を「公的な感じ」にしたりと、いかにも生成AIが得意そうな内容だ。

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