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「初音ミク」運営、「ガイドライン違反の利用に心を痛めている」「改めて配慮して」
「初音ミク」運営元が二次創作クリエイターに声明。「ガイドラインの範囲を超えた利用についての声を多く確認し、心を痛めている」
音声合成ソフト「初音ミク」などを手掛けるクリプトン・フューチャー・メディアは12月4日、初音ミクをはじめとした同社キャラクターについて、同社のガイドラインを超えた利用があるとの声を多く確認しており、「心を痛めている」との声明を出した。
二次創作を行うクリエイターに対して、「改めてガイドラインの範囲かを配慮してほしい」と求めている。
初音ミクを含む同社ボカロキャラの二次利用については、「ピアプロ・キャラクター・ライセンス」(PCL)に則った個人の創作を同社が認めており、個別の許諾は行っていない。
だが最近、PCLで禁止している「宣伝や広告のために二次創作物を使う」「他の人の作品を、自分のものだと偽って使う」「キャラクターの価値を下げるような使い方をする」「他の人を不快にさせ、または傷つけるために二次創作物を使う」などの利用について、問い合わせが増えているという。
特に「主にSNSを通じて発信される一部キャラの利用、それを取り上げたメディア報道」に関する心配の声が寄せられているという。報道の具体的な内容などには触れていない。
同社は「創作活動は本来自由なものであり、皆様の当社キャラへの尊重に委ねさせていただいている」改めてと表明。「個人への個別での許諾は差し上げていない」とし、クリエイターそれぞれが自主的にルールを守るよう求めている。
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