データ探しにAI活用、クラウドの使い勝手も取り込んだ新世代のNAS「UGREEN NASync」(2/5 ページ)
ユーグリーン・ジャパンが1月15日に「UGREEN NASync」を発表しました。すでにクラファンで約10億円を集めることに成功したそうですが、どこがそんなに支持されたのでしょうか。今回はじっくりチェックしました。
各ベイへのHDDの取り付けはネジなしで可能になっており、今時のNASの設置はこんなに簡単なのかと驚きました。もちろんHDDの設定やメンテナンスのために必要な情報をアプリから確認、設定可能です。
AI機能がもたらす新しい可能性
NASの一番の利点として、クラウドストレージと比較するとはるかに大容量を扱えることにあります。ただ、NASの問題点として、いくらでもファイルを突っ込めるのはいいけど、肝心の欲しいものを探すのが大変というのがあります。容量が増えれば増えるほど、フォルダ管理にも限界がありますから。
ところが、このUGREEN NASync、まずファイルなどの検索機能がなかなか悪くありません。NASに入ったデータのインデックス作成を待たなくてはいけませんが、一度インデックス作成が終わってしまえば、キーワードによる検索結果は、ほぼ一瞬で出てきます。また検索も2段階になっており、ユニバーサル検索を使えば、ファイル・画像・ビデオ・アプリといった分類でも検索可能になっています。
そして、探せないとイライラする大量のデータの代表として写真があります。そのため、写真についてはフォトクラウドを使っている人も多いでしょう。クラウドの方がいろいろな方法で写真を探すことができるようにデータを整備してくれるからです。
ところが、このNASyncには写真アプリがあり、そこでGPS情報、写真分析、顔での分類といったフォトクラウドで提供されているような機能はひととおり揃っています。
さらに特筆すべきは、カスタムAIモデルの作成機能です。例えば、企業などで使う場合、自社ロゴを認識するモデルを作成して大量の写真ライブラリから自社ロゴの入った画像を探し出す、みたいなこともできるのです。写真好きな人であれば、特定の撮影スタイルや被写体を識別するモデルも作ることができます。
なお、これらのAI処理はすべてローカルで行われるため、プライバシーを確保しながらクラウドのような便利さを実現しています。AIの学習データはローカルのアプリに保存されるので、アプリを削除すると学習データもなくなるという仕様となっています。
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