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「こんなに自然なんだ……」 使って分かった「JINS ASSIST」の魅力と可能性(3/3 ページ)

メガネに装着すると、頭の小さな動きだけでPCなどのデジタルデバイスを直感的に操作できる「JINS ASSIST」。障がいのある方の可能性を広げるだけでなく、私たち健常者の日常にとってもメリットのある製品でした。

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こんなに自然だったとは

 予想外だったのは「意外と疲れない」ということ。コマンドは徐々に覚えていけばいいとはいえ、そもそも操作しているだけで疲れるようであれば、それどころではないですから。

 JINS ASSISTは、もともと障害などで従来型のデジタル機器が使えない人のために設計されたものです。でも、健常者でも両手がふさがっている時、何か作業しながらPCを操作したい時など、JINS ASSISTがあるといいと思える場面はいくらでもあります。

 私自身、シチュエーションでマウスとトラックポイントを使い分けていますが、いずれにも手はふさがってしまいます。例えば、プラモデルを作る場面では、参考になる動画を見ながらとか、画面上にマニュアルなどを表示させ、作業をしつつページをめくるなんて時にも、JINS ASSISTがあれば、作業の手を止めずに操作できます。より実用的なシーンとしては、会議中のプレゼン操作や工場での作業中のPC操作なども想像できます。


「JINS MEME」(14年5月の記事より)

 JINSには以前「JINS MEME」という製品がありました(24年3月に一般販売終了)。JINS MEMEはセンサーで眼の健康だけでなく、カラダ全体の健康を計測するメガネ型のデバイスだったのですが、その発売直後からJINSには「メガネでPCなどを操作したい」という声が届いていたそうです。

 振り返ってみれば、コンピューターの操作方法は常に進化してきました。キーボード、マウス、タッチスクリーン、音声入力……。JINS ASSISTは、私たちの日常に溶け込んでいるアイテムを利用することで、その進化の最前線にいるデバイスの1つともいえます。

 デジタルデバイドの解消という社会的意義を持ちつつ、健常者にとっても作業効率の向上や疲労軽減など、新たな価値を提供してくれる可能性を秘めたJINS ASSIST。テクノロジーの進化は、時に「特定の人のため」から始まって、結果的に「みんなのため」になることがあります。JINS ASSISTもそんな製品の一つになるかもしれません。

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