6年ぶり登場、LUMIX「S1RII」は全てが進化してダイエットにも成功した“全部入りカメラ”だった:荻窪圭のデジカメレビュープラス(8/8 ページ)
「S1」と「S1R」の登場から6年。やっと後継機「S1RII」が登場した。ちょっとゴツくて大きいと言われがちだった前モデルから大幅な小型軽量化を達成しつつ、最新の技術や機能を搭載している。
先代からすべてが進化した全部入りハイエンド機
S1RIIは静止画と動画のハイブリッド機ということで動画関連の機能も充実。フラッグシップ機だけあり、動画面でもプロ仕様になっている。
動画サイズは最高で8Kに対応。動画記録モードは非常に豊富で、その上センサー全域(つまりアスペクト比3:2)で撮影する6.4Kモードを使えば撮影後のポストプロダクションでクロップすることで様々なアスペクト比にあとから対応できる。これはありがたそうだ。
ProRes RAWのカメラ内記録(CFexpress Type B)も可能だし、8K動画の外部出力も可能だ。
新しいところでは、手ブレ補正時に「クロップレス」モードを搭載。電子式手ブレ補正をかけるとその分画角が狭くなるのが通常だが、S1RIIでは画角を維持したまま周辺の歪みを補正して手ブレ補正をかけた動画を撮ることができる。ブレ補正は少し弱くなるが、可能な限り広角で歩きながら録りたいときなどに有効だ。
動画に関してはプロ向けの領域なので詳細な判断は避けるが、写真に関しても動画に関してもハイアマチュアからプロの利用に耐えうるフラッグシップ機であり、価格を考えてもかなり魅力的だ。
コンパクトになったが縦位置対応のバッテリーグリップは別売でしっかり用意されている。
かくして、S1RIIは久々にフルモデルチェンジしたLUMIX Sシリーズの最高モデル。感触としては、小さく軽くなった全部入りハイエンド機で、それプラスLUMIXならではの機能やテイストも継承って印象だ。
だから本格的な写真からガチな映像撮影まで汎用性が高いハイエンド機としてすごくまとまってるのである。
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