ドコモメールで「保護」したメールが勝手に削除される不具合 12年間で約32万人に影響 「復元は困難」
NTTドコモは17日、「ドコモメール」でデータベースシステムの不具合により、ユーザーが「保護」設定したメールの一部が特定の条件下で削除される不具合が発生していたと発表した。
NTTドコモは4月17日、「ドコモメール」でデータベースシステムに不備があり、ユーザーが「保護」設定したメールの一部が特定の条件下で削除される不具合が発生していたと発表した。メールの復元を試みたが、不可能だったという。
特定の条件とは、メール総数が2万通を超える状態になったことがあり、迷惑メールフォルダとメールの保護機能を使用していたこと。2013年12月17日から25年3月21日まで、12年にわたり不具合が発生していた。
NTTドコモによると、過去にも類似の調査は行っていたが、発見には至らなかったという。しかし3月18日までに複数のユーザーから問い合わせがあり、改めて調査したところ不具合が判明した。
原因はメールの自動削除処理に関するプログラムだった。削除されたメールの復元を試みたものの、原本となるメールデータがサーバから消去されており、復元は不可能だったという。
この不具合により、法人向けサービス「ドコモビジネス」の3991社を含めて32万5764人に影響が出た。なおデータベースシステムのプログラムは3月22日に修正し、以降は正常に動作している。
ドコモはユーザーに謝罪し「今回の事象を重く受け止め、再発防止に向けて対策強化を図り、信頼の回復に努める」としている。
ドコモメールは、NTTドコモが提供するクラウドベースの電子メールサービスで、「@docomo.ne.jp」のメールアドレスを利用できる。なお、iモードメール、spモードメールに影響はなかった。
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