Microsoft Azure、西日本リージョンで可用性ゾーンを提供開始
米Microsoftは、同社が提供しているクラウドサービスの「Microsoft Azure」において西日本リージョンでの可用性ゾーン提供開始を発表しました。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「Microsoft Azure、西日本リージョンで可用性ゾーンを提供開始」(2025年4月21日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Microsoftは、同社が提供しているクラウドサービスの「Microsoft Azure」において西日本リージョンでの可用性ゾーン提供開始を発表しました。
これにより西日本リージョン上で稼働するアプリケーションの可用性を、これまでよりも高めることが可能になります。
可用性ゾーンのサポートにより高可用性を実現
Microsoft Azureは、世界中に存在する「リージョン」で構成されています。日本には東日本リージョンと西日本リージョンの2つのリージョンが存在します。
そしてリージョンには、可用性ゾーン(Availability Zone)をサポートするリージョンとサポートしていないリージョンがあります。
東日本リージョンは3つの可用性ゾーンをサポートしていますが、これまで西日本リージョンは可用性ゾーンをサポートしていませんでした。
可用性ゾーンとは、独立した電源、冷却装置、ネットワークインフラストラクチャを備えたデータセンターもしくはデータセンター群です。
可用性ゾーンをサポートするリージョンでは、複数の可用性ゾーンが高速なネットワークで接続されています。器などにより機能不全に陥ったとしても、他のリージョンはその影響を受けずに稼働を続けることでリージョン全体として稼働を継続することが可能となっています。
複数の可用性ゾーンを組み合わせたクラウドアプリケーションを実装することにより、可用性ゾーン内で発生した障害に対応して稼働を継続するアプリケーションやサービスの実装が可能になります。
これまで東日本リージョンは東京都と埼玉県に3つの可用性ゾーンが展開されているとされていましたが、西日本リージョンは可用性ゾーンをサポートしていませんでした。
今回、西日本リージョンが可用性ゾーンをサポートしたことで、西日本リージョン単独で可用性ゾーンを活用した高可用なアプリケーションの実装が可能になります。
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