OliveにPayPay搭載 「“クレカvs.コード決済”はもう古い」――三井住友カードの思惑は?(1/2 ページ)
拡大を続ける三井住友カードの金融サービス「Olive」に、PayPayが標準搭載される。Oliveはどう変わるのか。
三井住友カードが提供するコンシューマー向けの金融サービス「Olive」。5月15日に発表されたソフトバンク・PayPayとの業務提携により、PayPay残高との連携のほか、VポイントとPayPayポイントとの相互交換を、2025年度内に順次可能とする見通しだ。Oliveの使い勝手は、どう変わるのか。
PayPayを標準搭載へ
Oliveは23年3月にサービスを開始。クレジットカード、銀行、証券口座を一体管理できる点が特徴で、開始から2年で570万口座を超えた。
今回注目されるのは、PayPay残高を管理する機能の標準搭載だ。PayPay残高の確認や、SMBC口座からのチャージ、SMBC口座への出金がアプリ内で完結するようになる。出金手数料も無料とする方針だ。
Visa加盟店で使えるOliveの決済機能「フレキシブルペイ」には「PayPay残高モード」を追加。これまでのクレジット・デビット・Vポイントに加えて、4つ目のモードとして支払いに使えるようになる。仕組みとしては、支払いに必要なPayPay残高を、Visaバーチャルプリペイドに即時チャージして決済する仕様だ。
PayPayサイドでも三井住友カードを優遇する。今夏から秋にかけて、PayPayでは他社クレジットカードの取り扱い条件変更を予定。利用料の負担を求める可能性があるとしているが、三井住友カードでは“利用料なし”の対応を取る。
PayPayの中山一郎社長は「すでに車の購入といった高額決済で、PayPay内のクレジット機能を使う方も多い。今回の施策で三井住友カードの利用が加速したとしても、PayPayとしては共存できると期待している」と語った。
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