トランプ大統領「イーロンは正気じゃなくなった」 マスク氏「彼はエプスタインリストに入っている」
トランプ米大統領とイーロン・マスク氏がSNS上で激しく応酬している。トランプ氏が「マスク氏にDOGE辞任を促したら彼は正気じゃなくなった」と投稿すると、マスク氏はトランプ氏がエプスタインファイルに含まれると反撃した。
ドナルド・トランプ米大統領は6月5日(現地時間)、自身のSNSであるTruth Socialに、「イーロンは疲れ果てていたので(DOGEを)辞任するよう促し、EV購入を強制する彼のEV規制を撤回したら、彼は正気じゃなくなった(went CRAZY)」と投稿した。
「彼のEV規制」というのは、トランプ氏が打ち出した法案に含まれるEV(電気自動車)の税額控除の削減を指す。これはマスク氏のEV企業Teslaにとって痛手になるものだ。
イーロン・マスク氏はトランプ氏の投稿の約10分後、自身がオーナーであるXに「どうぞ、私を喜ばせてください」とポストし、その約30分後、「爆弾投下の時が来た。トランプ氏はエプスタインファイルに含まれている。だからあのリストは公開されないのだ。DJT(トランプ氏のこと)、良い1日を!」と投稿した。
SNS上でのこのやりとりは、マスク氏がDOGE(政府効率化省)を“円満退任”したわずか1週間後に起きた。
マスク氏はDOGEを退いた後、トランプ大統領の巨額予算案をX上で批判し始めていた。同氏はこの法案が米国の財政赤字を増加させるとして、上院共和党に廃案にするよう呼び掛けた。
トランプ氏は上記の投稿後、「国家予算を節約する最善の方法は、イーロン・マスク氏の政府補助金と契約を打ち切ることだ」と投稿した。
これは、マスク氏のSpaceXが連邦政府の請負業者であることを指しているようだ。The New York Timesによると、2024年度だけでSpaceXは38億ドルの政府契約を獲得したという。
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