OpenAIの共同創業者サツケバー氏、SSIのCEOに ダニエル・グロス氏は退社
代CEOのダニエル・グロス氏は退社し、Metaに移籍するとみられる。サツケバー氏はMetaによる買収の噂も認めた上で、独立を維持する姿勢を示した。
米OpenAIの共同創業者で2024年に新たなAI企業Safe Superintelligence(SSI)を立ち上げたイリヤ・サツケバー氏は7月3日(現地時間)、同社の初代CEOを務めたダニエル・グロス氏の退社と、自身がCEOを引き継ぐことを発表した。また、共同創業者でOpenAIの元テクニカルスタッフのダニエル・レヴィ氏が社長に就任する。
グロス氏は退社の理由を明らかにしていないが、The Informationが6月19日、米Metaがグロス氏を引き抜こうとしていると報じた。
サツケバー氏はまた、発表文で「われわれを買収しようとしている企業の噂を耳にしたことがあるかもしれない。われわれは彼らの関心を大変嬉しく思っているが、自分たちの仕事を確実にやり遂げることに注力している」とも語った。
これは、米CNBCが6月19日に報じたMetaによるSSI買収の試みを指しているようだ。
CNBCによると、今年の初めにSSIに買収を提案したが、サツケバー氏がこれを拒否し、それを受けてグロス氏採用の交渉に移行したという。
Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは6月30日、新たなSuperintelligence Labsを立ち上げると社内メモで発表したと報じられた。ザッカーバーグ氏はこの新部門立ち上げのために、米Scale AIの元CEO、アレクサンダー・ワン氏やGitHubの元CEO、ナット・フリードマン氏などを採用したという。グロス氏もこの部門に参加することになるようだ。
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