わが家のモバイルバッテリーは大丈夫? リコール製品検索はNITE「SAFE-Lite」が便利な理由
7月20日にJR山手線で発生した火災では、火元になったモバイルバッテリーの製品名が公表される前に「リコール品だった」という情報が注目を集めた。そうしたリコール品の情報を確認できるサイトはいくつかある。
7月20日にJR山手線で発生した火災では、火元になったモバイルバッテリーの製品名が公表される前に「リコール品だった」という情報が出回り注目を集めた。事故のニュースを見て「うちの製品は大丈夫か?」と不安になるのは当然だろう。
リコールとは、何らかの欠陥や不具合、事故の発生などで安全上の問題が生じる可能性がある場合に、事業者が製品を回収して交換や修理を行うこと。山手線で出火した「cheero Flat 10000mAh」の場合は、過去に16件の発火事故が起きていた。
そうしたリコール品の情報を確認できるサイトはいくつかある。例えば消費者庁のリコール情報サイト、経済産業省のリコール情報ページ、NITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)の「SAFE-Lite」などだ。
例えば消費者庁のサイトは製品画像のアイコン付きで分かりやすく、製品ジャンルなどで検索も行える。ただし懸念も残る。例えば、同サイトで「モバイルバッテリー」を検索しても、今回の火元になったcheero Flat 10000mAhの情報は出てこない。
おそらく同製品の名称が「リチウム電池内蔵充電器」で登録されており、製品情報ページに「モバイルバッテリー」という文言が含まれていないためだろう。もちろんメーカー名や製品名で検索すれば出てくるが、“表記のゆれ”に充分に対応できていないため、見落としが出る可能性はある。
一方、NITEが運営する「SAFE-Lite」では、「モバイルバッテリー」で検索するとリチウム電池内蔵充電器を含めた形で表示された。また、SAFE-Liteは過去に起きた事故に関する情報にも対応。例えば「スマートフォン 熱い」といった製品ジャンルと症状と組み合わせて検索できるなど汎用性が高い。
SAFE-Liteは、もともと製品事故の情報検索ページとして提供していたもので、24年4月に別ページで公開していたリコール情報の検索機能を統合した。比較的、新しいサイトであることも利便性が高い理由かもしれない。
手持ちの製品が過去に事故を起こしていないか──気になる場合は一度確認してみることをお勧めする。
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