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「ワールド」はなぜ過去最大のヒット作となったか──辻本Pが振り返る「モンハン」21年の歴史 MHXから最新作ワイルズまで【後編】(3/3 ページ)

カプコンは、ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2025」で人気ゲームシリーズ「モンスターハンター」の歴史をひもとく、基調講演「『モンスターハンターシリーズ』 21年の継続と仕掛け」を行った。

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携帯機への展開を、もう一度

 その後、2021年3月26日には「モンスターハンターライズ」(Nintendo Switch他)を発売。辻本プロデューサーは「モンハンシリーズが広まったきっかけにもなった、携帯機でも遊べる作品をどうしても提供したくなった」と企画経緯を説明。アクション面でもより立体的でスピーディーなものを目指した。


「モンスターハンターライズ」

 ライズでは途中まで、過去作にあったエリア間の移動にローディングがあるシステムで開発していたという。しかし、エリア間のローディングを廃止したワールドの発売後、緊急で開発チームと相談し、作っていたマップを全てローディングのないシームレスな仕様に作り替えた。


ライズでは一度、マップを作り直していた

 2022年6月30日には拡張版「モンスターハンターライズ:サンブレイク」(Nintendo Switch他)を発売。「サンブレイクは、過去作ユーザーも掘り起こしてくれて、このタイミングで出せて本当に良かったタイトルだ」と辻本プロデューサーは評価。後発プラットフォームでの販売本数も合わせると、累計販売本数は1000万本を記録した。


「モンスターハンターライズ:サンブレイク」

最新作「ワイルズ」は最速で販売本数1000万本を記録

 2024年、モンハンシリーズは20周年を迎えた。そして2025年2月28日には、最新作「モンスターハンターワイルズ」(PS5/Xbox Series X|S/Steam)を発売。シリーズ最速で累計販売本数は1000万本を突破した。


「モンスターハンターワイルズ」

 辻本プロデューサーはワイルズについて「タイトル名の由来にもなっている、野生的で荒々しい生態系を描き、シームレスな世界で、さらなるアクションの深みなどを目指して開発した」と説明。開発初期には、荒々しい野性的な生態系とは何かを検証するため、モンスターモデルを複数フィールドに配置し、群れで実際に暮らすイメージを膨らませたという。

 また、フィールドは他シリーズよりもさらに広大になるよう改修。そのためセミオートの移動手段「セクレト」を導入した。ライズでも同様に、移動手段となるキャラクター「ガルク」がいたが、こちらはモンスターの狩りもサポートする設定に、セクレトはそれよりも移動に特化したキャラクターを目指した。

 辻本プロデューサーはモンハンシリーズ21年の歴史を振り返り「今後も初代からのテーマを忘れず、進化とチャレンジを続けていけたらと思っている。またゲーム以外の展開も積極的に行い、グローバルでの認知拡大を目指したい」と話した。

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