千葉県のローカル線・銚子電鉄(銚子電気鉄道)に8月6日、「ナウル共和国駅」が誕生した。
太平洋の南西部の小さな島国・ナウル共和国が、笠上黒生(かさがみくろはえ)駅のネーミングライツを取得。愛称を「ナウル共和国」に変更した。
きっかけはXだ。ナウル共和国の日本語公式Xアカウントは、親しみやすい投稿で人気を集め、50万フォロワーを超えている。銚子電鉄は、経営難をさまざまな工夫で乗り越えてきた経緯がネットで愛されてきた。
銚子電鉄が7月「開業102周年の広告を作りたかったのですが、予算が厳しいので社員が1時間で作りました」と、“ダサいスライド”風の広告をXに投稿。ナウルのXはこれをオマージュして作った大阪万博ナウルパビリオンの広告を投稿し、交流が始まった。
その後、ナウル共和国の担当者が銚子電鉄を訪問し、コラボ缶バッジを販売するなど協業。ネーミングライツの取得につながった。
銚子電鉄線は2025年4月、愛称を「犬吠(いぬぼう)崖っぷちライン」にし、イベント開催やコラボグッズの制作をスタート。JR特急しおさい号の銚子駅到着時アナウンスを「銚子電鉄、犬吠崖っぷちラインはお乗り換えです」に変更する取り組みなどを行ってきた。
8月6日からは、笠上黒生駅を「銚子電鉄ナウル共和国・笠上黒生」という名称にし、駅名標も掲出。年内には駅舎内に「日本ナウル友好記念博物館」がオープンする予定だという。
Xでは「ナウルに行ってきました」と、笠上黒生駅の写真を投稿するファンが現れるなど、銚子電鉄・ナウル共和国双方のPRになっているようだ。
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