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Anthropic著作権侵害訴訟、和解へ──史上最高額の著作権回収に

Anthropicが著作権侵害訴訟で和解した。海賊版書籍の学習利用に対し、史上最高額となる15億ドル以上を支払う。同社は違法に入手した学習データを全て破棄することにも合意した。AIの著作権問題で大きな先例となった。

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 米Anthropicを被告とする著作権侵害訴訟で9月5日(現地時間)、和解が成立した。Anthropicは少なくとも15億ドルを和解基金として支払うことで合意し、約50万点の著作物に1作品当たり推定3000ドルが分配される見込みだ。さらに、同社は海賊版サイトから取得した書籍ファイルとそのコピーをすべて破棄する義務も負う。

 これは、公表されている中で史上最大規模の著作権回収額であり、AI企業が違法コンテンツ利用の対価を支払うという先例を築いたとされる。

 この訴訟は2024年8月、作家のアンドレア・バーツ氏らがAnthropicを相手取り、同社がLibGenやPiLiMiといった海賊版リポジトリから著作物を取得し、「Claude」のトレーニングに利用したことが著作権侵害にあたるとして、米カリフォルニア州北部地区連邦地裁に提起したもの。

 2025年6月には裁判所が「フェアユース」の主張を一部退け、海賊版資料の利用について「本質的に回復不可能な侵害」との判断を示した。さらに7月には著作権者による集団訴訟のクラス認証を認めるなど、原告側に有利な決定が相次いでいた。

 今回の和解は、2025年8月25日までの行為についての免責に限られる。したがって、Anthropicのモデルが生成した出力に関する請求や、それ以降の行為をめぐる訴訟の可能性は依然として残っている。今後は裁判所による集団和解の予備的承認手続きが進み、最終的に和解が確定する見通しだ。

 著作権者向けの主要な業界団体であるAuthors GuildとAssociation of American PublishersのCEOらは、この和解を画期的で著者や出版社に利益をもたらすものと評価し、「AI企業がシャドーライブラリやその他の海賊版ソースからコンテンツを違法に取得し、事業の基盤として利用することはできないというメッセージを送る上で、非常に大きな価値がある」と述べた。

 anthropic
和解条件の概要

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