「Apple Watch」の“高血圧通知”は血圧計にあらず 旧機種も一部対応する、その内容とは?
「Apple Watch Series 11」と同時に発表された「高血圧通知機能」。日本では当面は使えそうにないが、実装されれば高血圧の早期治療に役立ちそうだ。
米Appleが9月9日(現地時間)に発表した「Apple Watch Series 11」には、新たに「高血圧通知機能」が搭載された。日本のプレスリリースに記述がなく当面は使えそうにないが、実装されれば高血圧の早期治療に役立ちそうだ。
血圧というと、中国HUAWEIのスマートウォッチ「HUAWEI WATCH D2」やオムロン「HCR-6900T-M」のような血圧計の機能を思い浮かべるかもしれないが、Apple Watchの場合は仕組みも用途も異なる。
米Appleのプレスリリースによると、高血圧通知はApple Watchが搭載している光学式心拍センサーの計測データを使い、「ユーザーの血管が心臓の鼓動にどのように反応するか」を分析、過去30日間のデータと比較して高血圧の兆候が継続的に検出されるとユーザーに通知する仕組みだという。
通知を受け取ったユーザーには、血圧計を使って7日間の血圧を記録し、病院へ行くことが推奨される。Appleは、ユーザーが高血圧の治療を始めたり、生活習慣を変えたりするきっかけになるとしており、つまりは高血圧を見つける機能だ。
「全ての高血圧を検出できるわけではないが、Apple Watchの普及により、最初の1年間で100万人以上に未診断の高血圧を通知できると予想している」(プレスリリースより)。
米国では、まもなくFDA(アメリカ食品医薬品局)など規制当局の承認が得られる見込みで、欧米など150以上の国と地域で利用可能になるという。また9月16日に登場する「watchOS 26」にアップデートすれば「Apple Watch Series 9」以降や「Apple Watch Ultra 2」以降でも、この機能を利用できる。
日本では当面は使えないとみられるが、2021年に管理医療機器(家庭用心電計プログラム)として認可を取得した心電図機能のように、いずれ使えるようになることが期待される。心電図機能の時は登場から3年も掛かったが、今回はどうか。
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