Intel、次世代AI PC向けプロセッサ「Panther Lake」発表 2025年末に製品投入へ

Intelは、次世代プロセッサ「Panther Lake」を発表した。同社の18Aプロセスで製造される初のチップで、AI PC向けに位置づけられる。2025年中に本格生産を開始し、年末に最初の製品を投入する予定だ。

[ITmedia]

　米Intelは10月9日（現地時間）、コードネーム「Panther Lake」と呼ばれる新しいプロセッサを発表した。「Core Ultra」プロセッサシリーズの次世代で、同社の18A半導体プロセスで製造された最初のチップとなる。

Panther Lakeのウエハーを掲げるリップ・ブー・タンCEO（画像：Intel）

　Panther Lake（正式名称はIntel Core Ultra series 3）はクライアントSoCとして設計されており、コンシューマーおよび商用AI PC、ゲーミングデバイス、エッジソリューションなど、幅広い用途に対応することを目的としている。特に、エージェントAIのワークフローが加速する次世代コンピューティングに対応する、AI PC向けプラットフォームとして位置づけられている。

　すでに初期生産段階にあり、2025年中に本格的な生産を開始する計画だ。最初のSKUは2025年末までに投入の予定で、市場での広範な提供は2026年1月からになる見込みだ。現時点では、Panther Lakeを採用する特定のOEMの名前は公表されていないが、Intelは以前からHPやLenovoといった企業と協力し、AI PC体験の実現に取り組んでいる。

　Panther Lakeは、Intelが18Aプロセスノードで製造する最初のクライアント製品だ。18Aプロセスは、新しいトランジスタアーキテクチャRibbonFETや裏面電源供給システムのPowerViaといった主要な技術革新を特徴としているという。18Aは、今後少なくとも3世代にわたるIntelのクライアントおよびサーバ製品の基盤となる。

Panther Lake（画像：Intel）

　Panther Lakeの製造は、米アリゾナ州チャンドラーにあるIntelの新しい最先端工場Fab 52で行われている。これはIntelが米国内での事業拡大に1000億ドルを投じる計画の一環だ。

Fab 52（画像：Intel）