車体にでっかいソーラーパネル、衝撃ビジュアルの電動モビリティーを見てきた 一般発売の予定は?:CEATEC 2025
昨今何かと話題の電動モビリティー。恐らく最も有名なものはシェアリングサービス「LUUP」のものだが、他にもさまざまな機体が世に出回っている。中でも見た目が衝撃的なのが、モビリティスタートアップHelioX(東京都豊島区)の「AGAO」。なんと、電動2輪モビリティーの車体が一部ソーラーパネルになっているのだ。
昨今何かと話題の電動モビリティー。恐らく最も有名なものはシェアリングサービス「LUUP」のものだが、他にもさまざまな機体が世に出回っている。中でも見た目が衝撃的なのが、モビリティスタートアップHelioX(東京都豊島区)の「AGAO」。なんと、電動2輪モビリティーの車体が一部ソーラーパネルになっているのだ。
10月14日に開幕した技術展示会「CEATEC 2025」(幕張メッセ)では、同社がAGAOの座り乗り用のモデルを展示していた。試乗はできなかったものの、ハン・ビンCEOに今後の展開や一般販売の予定について聞けた。
トータル航続距離は最大50km AGAOのスペックは
AGAOは車体前面と底面がソーラーパネルになっている電動2輪モビリティーだ。車両区分はLuupの電動キックボードなどと同じ「特定小型原動機付自転車」で、運転に当たって免許は不要。ヘルメット装着は努力義務となる。最高時速は20kmだが、15kmに落とすモードや最高時速6kmの歩道モードに切り替えも可能だ。タイヤの直径は約18cm。充電はソーラーパネルだけでなく専用ポートでも可能だ。
航続距離は約30kmで、快晴時ならソーラーパネルで発電しながら走ることで50km程度まで伸びるという。ただし基本的には短距離移動での利用を見込んでおり、停車時に太陽光で発電し、稼働時間を伸ばすような使い方を想定する。
非常時にはバッテリーとしての利用も可能で、CEATEC 2025で展示していたモデルにはUSB Type-Aポートが付いていた。シートが付く座り乗り用のモデルと、電動キックボードのように立ち乗りするモデルを開発している他、オプションとして、フタがソーラーパネルになっているカゴも提供する。
年末めどに一般販売へ 法人向けにも展開
ビンCEOによれば、AGAO開発のきっかけとなったのは東日本大震災。学生時代に被害を目の当たりにし、その後大手通信事業者などで災害用通信インフラなどを手掛けた後に独立。災害時にも使える交通手段として、AGAOを開発するに至ったという。
実は7月にクラウドファンディングを実施済みで、年末ごろに発送する見込み。同じく年末をめどに、ECサイトや代理店経由で個人向け一般販売も始める方針だ。予約販売の際には26万8000円で提供したが、一般発売の際には量産のためもう少し価格を抑えられる可能性もあるという。CEATEC 2025では黒い色のモデルを展示していたが、カラーバリエーションも増えるとしている。
パネルの一部を黄色く塗り変えた法人用モデルも提供予定で、非常時でも使える点を生かし、まずは地方自治体と協力して小規模なシェアリングサービスを展開するという。法人向けは安全面へのニーズが高いことから、座り乗りモデルを中心として、車両の管理システムなども提供する方針だ。
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