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“お天気カメラ”に、20年ぶりの新モデル キヤノンが「絶対に壊れないカメラ」にこだわるワケ(1/2 ページ)

11月21日まで開催された映像の総合展「Inter BEE 2025」。国内外のメーカーがさまざまな映像機材を展示していたが、キヤノンブースの一角に大きく真っ白なカメラが展示されていた。同社の広報担当に聞くと、20年ぶりに登場した“お天気カメラ”だという。

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 11月21日まで開催された映像の総合展「Inter BEE 2025」。国内外のメーカーがさまざまな映像機材を展示していたが、キヤノンブースの一角に大きく真っ白なカメラが展示されていた。同社の広報担当に聞くと、20年ぶりに登場した“お天気カメラ”だという。


ロボットカメラシステム「U-4SR」

 これは、キヤノンが手掛ける放送用の遠隔操作カメラ(通称:ロボットカメラ)の最新モデル「U-4SR」で、2005年に登場した「U-4RII」「U-4SPII」の後継にあたる。豪雨でも、暴風でも、地震が来ても稼働する耐久性能に注力しており、テレビのニュース番組などで映し出されるお天気カメラや、現地の災害状況を伝える固定カメラの映像の多くはU-4シリーズが捉えたものという。


20年ぶりの新型で、4K対応やパン・チルトの高速化、耐久性の向上を実現したという

 新製品のU-4SRは4Kに対応。パン・チルト動作の速度向上、耐環境性能の強化を実現した。カメラの構造自体はシンプルで、白いボックスの中身は、キヤノン製の超望遠ズームレンズと、他社製のボックスカメラが取り付けられており、側面にはメンテナンス用のハッチがある。この開口部を持ちながらIP56の防塵防水性能を実現した。


「U-4SR」のサイド。ネジ止めしてあるところを外すと中にアクセスできる

カメラの根元部分にコネクター類がある。この辺も運用時は厳重にシールドされているという

 遠隔操作には専用のコントローラーを使用する。災害時でも確実に操作できるよう、従来のU-4シリーズと同様、電話回線とモデム、専用のプロトコルを利用する。カメラからの映像はSDIで出力され、専用設備から放送局に映像が送られるという。これらのケーブルを接続するコネクター部分も厳重にシールドされる。


操作は専用のコントローラーで行う。通信は電話回線(モバイル回線ではない)を使う

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