「これって闇バイト?」LINEに無料の相談窓口、若者向けに開設 1月末まで
全国SNSカウンセリング協議会は12月5日、闇バイトや特殊詐欺に関する相談を受ける無料のLINE相談窓口「闇バイトから若者を守ろうプロジェクト」を開設した。2026年1月31日までの2カ月間、午後6〜10時の時間帯で相談を受け付ける。
全国SNSカウンセリング協議会は12月5日、闇バイトや特殊詐欺に関する相談を受ける無料のLINE相談窓口「闇バイトから若者を守ろうプロジェクト」を開設した。闇バイトの応募者が増加している若年層やその保護者などを対象に、2026年1月31日までの2カ月間、午後6〜10時の時間帯で相談を受け付ける。
専用のLINEアカウント(ID:@smca-y)を友だちに追加し、トーク画面から「LINEから相談する」のボタンをタップすると相談が始まる。相談には、協議会に登録されたSNSカウンセラーがチームで対応し、相談者の状況や感情を整理。孤独感に寄り添いながら対応し、必要に応じて、家族や警察などへの相談も促すという。
対象は、闇バイトに関する不安や悩みを抱える全国の29歳までの若者やその関係者。本人の他、被害を懸念する保護者や友人、学校関係者なども含まれる。
25年9月末時点の警察庁の統計によると、特殊詐欺の認知件数は前年同期比で40.3%増、被害額は133.5%増と大幅に増加している。24年10月からは、全国の警察が闇バイトに関する相談を呼びかけているが、保護措置の対象となった応募者のうち、10〜20代は約7割を占めるという。
こうした若者は生活困窮や将来への不安を抱えていたり、巧妙な勧誘により自覚のないまま犯罪に加担するケースも多いとされる。協議会は「若者が一人で抱え込む前に、安心して相談できる体制を整えることは喫緊の課題」と指摘。SNS相談の質向上などに取り組む中で得た知見を生かし、若者にとって相談のハードルが低いSNSを用いた窓口を設けることで、試行的に若者が犯罪に巻き込まれないようにするための取り組みを行うとしている。
同協議会は17年に設立され、SNS事業者や心理カウンセラー、研究者らが参画。SNSカウンセリング手法の研究や人材育成に取り組んでいる他、心理カウンセラー資格を持つ相談員に対し、SNSに特化したカウンセリング知識・スキルを持つ「SNSカウンセラー」の認定も行っている。
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