AWSの中東リージョンの障害は「ドローン攻撃による物理的な影響」
AWSは中東リージョンの障害について、ドローン攻撃によるインフラの物理的損壊が原因だと公式に認めた。ドバイに加えバーレーン拠点も攻撃を受け、復旧には長期を要する見込みだ。AWSは「運用環境は予測不可能」とし、中東の全顧客に対し、即時のデータバックアップと他リージョンへのワークロード移行を強く推奨している。
米AmazonのAmazon Web Services(AWS)は3月2日(太平洋標準時)、「AWS Health Dashboard」で、1日から続いている複数サービスの障害の原因が「ドローン攻撃によるインフラへの物理的な影響」だと説明した。当初は「データセンターに衝突した物体の影響を受け、火花と火災が発生」したと説明していた。
障害は現在、AWS中東(UAE)リージョン(ME-CENTRAL-1)とAWS中東(バーレーン)リージョン(ME-SOUTH-1)で続いている。いずれも「中東紛争の継続により」「直接攻撃を受け、バーレーンでは施設の1つ付近でのドローン攻撃により、インフラが物理的に損壊した」としている。「地元当局と緊密に連携し、復旧作業全体を通して従業員の安全を最優先に考えている」。
「物理的な被害の性質上、復旧には長期を要する見込みだが、可能な限り迅速にサービスの完全な可用性を回復できるよう取り組んでいる」という。
「これらの施設の復旧作業を進めている間も、この地域で紛争が続いているため、中東全体の運用環境は依然として予測不可能だ」とし、影響を受ける顧客に対し、「今すぐデータのバックアップを行い、ワークロードを別のAWSリージョンに移行する検討をお勧めする」としている。
AWS中東(バーレーン)リージョンは2019年8月にオープンし、銀行グループのEmirates NBDやバーレーンの国家歳入局(NBR)などが利用している(AWSのニュースより)。
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