エアコンの「したつもり試運転」にダイキンが警鐘 経験者の9割が正しくできていなかった
エアコン試運転をしたことのある人のおよそ9割が、適切な方法で行っていなかった──空調大手のダイキン工業は4月6日、そんな調査結果を発表した。「不具合に気づかないまま、夏を迎えてしまう可能性がある」と警鐘を鳴らしている。
2月中旬に全国の20代から60代の男女3000人にWebアンケートを実施した。これによると、エアコンの試運転を「知っている」人は全体の68.2%。実際にやったことがある人は、「毎年行っている」(17.4%)と「したことがある」(23.3%)を合わせて40.7%だった。
試運転の経験者にその方法を聞いたところ「自分流」(経験者の31.2%)や「夏場に冷房を使うときと同じ運転」(同36.2%)が多かった。さらに「メーカー等が推奨する方法で実施」したと回答した32.6%の中でも、実際に推奨されている「最低温度設定で10分以上運転」を行っていた人はわずか14.8%だったという。
メーカー等が推奨する試運転の方法には相応の理由があり、例えばエアコンの設定温度を“最低”にするのは、室温がすぐに設定温度に達することを防ぐためだ。室温が設定温度に達してしまうと、エアコンは冷房運転を弱めたり、停止したりしてしまい、不具合の有無を十分に確認できない。ダイキンは、正しい方法で実施していない“試運転をしたつもり”だけのケースを「したつもり試運転」と命名している。
一方、これまでに夏場のエアコン不具合を経験したことのある人は、全体の23.3%とおよそ“4人に一人”。不具合の発生したタイミングは、使い始めてから「すぐ」と「1週間以内」を合わせて30.1%を占めている。
また冷房を使い始める6~7月は、メーカーに問い合わせや点検の依頼が集中する時期でもあり、修理対応や機器の入れ替え工事を頼んでも時間がかかる場合が多い。運が悪ければ「猛暑なのに何週間もエアコンが使えない」といった事態もあり得る。
こうした事態を避けるため、エアコンメーカーや業界団体は過去10年にわたり“春のエアコン試運転”を訴求してきた。しかしダイキンによると「普段のマーケティング活動の中で『実は(試運転が)自己流の人が多いのでは?』と感じていた」。今回の調査は、その実態を明らかにするためだったという。
ダイキンは「エアコンは日常的に使用される一方で、夏場に不具合や故障が発生すると生活への影響も大きい」と指摘。試運転の際は、メーカーのWebサイトなどを確認し、推奨されている手順で行うことを改めて訴えている。
なお、今回の調査対象全体(母数3000人)のうち、正しい方法で実施したことのある人は約2.9%の86人だった(『自分流』と回答していても、なぜか正しい方法で試運転を行っていた人などもいたという)。過去10年のPR活動で認知は広がってきたものの、まだまだ期待通りにはいっていないようだ。
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