参考資料を自ら探す画像生成AI、Metaが開発 “長考”でクオリティー向上も
Metaは7月7日、画像生成AIモデル「Muse Image」を発表した。自らWeb検索やコーディングで資料を収集・作成し、作った画像を自己修正することでクオリティーを高められるという。AIアシスタントアプリ「Meta AI」やAIサービス「meta.ai」などで提供。米国ではInstagramのストーリーズ、一部の国ではWhatsAppでも利用可能にする。Facebookにも近日対応予定。
米Metaは7月7日(現地時間)、画像生成AIモデル「Muse Image」を発表した。自らWeb検索やコーディングで資料を収集・作成し、作った画像を自己修正することでクオリティーを高められるという。AIアシスタントアプリ「Meta AI」やAIサービス「meta.ai」などで提供。米国ではInstagramのストーリーズ、一部の国ではWhatsAppでも利用可能にする。Facebookにも近日対応予定だ。
同社のAI研究開発組織「Meta Superintelligence Labs」が手掛ける初のメディア生成モデルで、AIが生成中の画像を自ら振り返って改善する動きを取る。例えばコーディングを通して作成したグラフやQRコードを画像に反映できる他、Web検索で最新情報や参考資料を調べた上で画像の自己修正に活用できる。同社によると、検索を使うと、時事や実際の出来事など知識が必要な指示でも正確性が向上するという。
いわゆる“推論モデル”と同様に推論時の計算量を増やして長考するほど、人間の選好評価に基づく「Eloスコア」が向上する傾向も確認した。4月に発表した同組織のLLM「Muse Spark」との連携も可能で、両モデルがツールを共有し、共同でアニメーションGIFや画像入りのWebサイト、ゲームなどを制作できるとしている。
画像がAI製かどうかを確認できるようにする仕組みとして、目に見えない透かしを入れる仕組み「Content Seal」も組み込む。Meta AIアプリとmeta.aiで生成した画像に、切り抜き、圧縮、リサイズ、スクリーンショットをしても消えない来歴情報を埋め込む。透かしの有無を確認できる検出ツールもプレビューしている。
Muse Imageと同じ基盤を使う動画生成モデル「Muse Video」のプレビュー版も発表した。プロンプトへの準拠、映像の忠実度、時間的な一貫性で優れるといい、ベンチマークでは米Googleの「Gemini Omni Flash」や中国Bytedanceの「Seedance 2.0」に次ぐ性能を持つとうたう。
一方、音声と映像の同期や、高速な動きの正確さに課題があり、今後改善に注力していくという。こちらもContent Sealの対応を予定しており、Meta AI向けに近日提供予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
Metaの新AI「Muse Image」公開に伴う注意点 Instagram公開アカウントのコンテンツ再利用を防ぐには
Metaが画像生成AI「Muse Image」を公開したことに伴い、Instagramの公開アカウントで投稿した写真や動画を、他者がAI機能で再利用あるいは改変する可能性が浮上している。この再利用設定は初期状態で有効になっているが、設定で無効化できる。ただし、設定変更前に生成されたAIコンテンツは遡及して削除されない。
Meta、初の自社ブランドAIグラス「Meta Glasses」を北米などで発売 299ドルから
Metaは、EssilorLuxotticaと共同開発した新型AIグラス「Meta Glasses」(Metaグラス)を発表し、一部の国で販売を開始した。自社ブランドを冠する初のモデルで、価格は299ドルから。最新の自社製AIモデル「Muse Spark」を搭載し、音声にセレブのカイリー・ジェンナー氏の声を指定できるコラボモデルを含む3スタイルを展開する。
Meta、24時間顧客対応するAIエージェント「Meta Business Agent」をInstagramなどでグローバル展開
Metaは、企業向けAIエージェント「Meta Business Agent」のグローバル提供を発表した。InstagramやMessengerを通じた顧客対応、レコメンド、成約までを24時間自動化する。Shopify等の外部システムと連携して独自エージェントを構築できるプラットフォームも用意し、先行提供とウェイトリスト登録を開始した。
Meta、他社サイトでの行動履歴をフィードやAI応答のパーソナライズにも利用へ
Metaは、外部企業から共有されたユーザーデータの利用範囲を拡大すると発表した。従来は広告のパーソナライズのみに使われていた行動データを、今後はフィードのお勧めコンテンツや「Meta AI」のパーソナライズにも活用する。
政府・著名人のInstagramアカウントが次々に乗っ取り被害 原因はMetaのAIアシスタント?
米宇宙軍の幹部やオバマ元大統領時代のホワイトハウスが使っていたInstagramのアカウントが何者かに乗っ取られ、イラン支持の画像やメッセージが投稿される被害が相次いだ。攻撃者は米Metaの「AIサポートアシスタント」が抱える脆弱性を突き、狙ったアカウントのパスワードをリセットしたと伝えられている。

