こんなThinkPadが欲しかった!──ThinkPadフリーク座談会ThinkPad X41 Tablet特集(7):座談会(2/4 ページ)

» 2005年08月31日 14時00分 公開
[栗田昌宜,ITmedia]

ITmedia すでに一部お話いただいていますが、世に山ほどノートPCがある中で、なぜ皆さんはThinkPadがそれほどお好きなのでしょうか。その辺について、もう少しお話をお聞かせください。

 仕事柄、文字入力がとても多いものですから、やはりキー入力のしやすさが一番に挙げられます。不思議なもので、デスクトップPCのキーボードよりもThinkPadの方が入力しやすいと思えるぐらい、文章を書くのがラクです。だからいったんThinkPadを使ってしまうと、ほかのノートPCには乗り換えられない。

 あと、堅牢性ですね。最初に購入した535を落としてしまったことがあったのですが、角が欠けてしまったものの、中身は何のダメージもなく使えました。

ITmedia Iさんは4年半の間X21一筋とのことですが、そこまで惚れ込んだのはなぜでしょう?

 購入したきっかけは、トラックポイントに惹かれたからでした。ホームポジションから手を動かさなくてもよいので、手の移動量がかなり少なくて済みます。自分でメモリやハードディスクを増設・換装したのですが、買ってきて入れるだけととても簡単でした。そのときの印象がとても鮮明に残ってしまったので、今更ほかのメーカーの製品を使おうという気になれず、ここまで来てしまいました。

 堅牢性もポイントです。4年半使い続けても、ディスプレイのヒンジがゆるんだり、キーボードがスカスカにならない。本当に助かっています。

ITmedia 石井さんはいかがでしょう?

石井 ほかの人にもう全部言われてしまった感があるのですが……(笑)。X30は2003年1月から使っているのでもう2年半以上になるのですが、ディスプレイのヒンジが全然ゆるくならない。それ以前に使っていた国内メーカーのノートPCの場合は1年ぐらいでヒンジがゆるくなってしまって、何かでつっかえておかないとディスプレイが倒れてしまうような有様でしたから。キーボードも、かなりハードにタイプしているのですが、3年近く使ってもストローク感が全然変わりませんし。

 毎日持ち歩いて使っているので、バッテリの持ちも重要です。2件立て続けにクライアントを回ることもあるのですが、X30だとちゃんと持ちます。

 実は一度、会社からノートPCを変えようという話が出たことがあったのですが、その際に私は反対しました。ThinkPad以外は、営業が持つノートPCではあり得ないと思っているからです。

ITmedia お仕事の都合で少し遅れてしまわれましたが、もう1名ご参加くださいました。自己紹介をお願いします。

大雲正隆氏(以下、大雲) ソフトウェアメーカーでマルチメディアプラットフォームソフトのビジネス開発と技術展開を担当しています。ThinkPad歴は7年で、その間に7台を乗り継いで来ました。

 なぜそこまで気に入ったのかというと、やはりキーボードのタッチとトラックポイントです。一度慣れてしまうと、そこからはもう離れられない。それでずっと使い続けてきたという次第です。



タブレットPCに対するイメージは概して否定的

ITmedia そのThinkPadからタブレットPCが出た。それがX41 Tabletなわけですが、みなさんは率直なところ、タブレットPCに対してどんな印象をお持ちだったでしょうか。ざっくばらんにお話しいただければと思います。

 新しいインタフェースを備えた先進的なマシンというイメージを持っていました。一種SFに出てくるような。ただ、率直に言うと、ノートPCとしては大きいという印象がありました。しかし今回、日常的に持ち歩けるThinkPadのタブレットPCが登場したということで、個人的には非常に興味を持っています。

 タブレットPCは他メーカー製も含めて一切触ったことがないので、今持っている率直なイメージをお話ししたいと思います。タブレットPCって、子供の頃に遊んだお絵描きボード、白い画面の上をペンでなぞると線や文字が書けて、画面上の透明シートをめくるとそれが消えるっていうあのお絵描きボードとパソコンが一緒になったもの、といったイメージがあります。お絵描きしたものをパソコンがソフト的に認識してくれる、といった感じでしょうか。

 個人的には、画面の上で書くことに抵抗感があって、書きにくそうとか、書くのは簡単だけど消すのは大変そうとか、細かい作業をするときにずっと見てないといけないので目が疲れそう、というのが、タブレットPCが登場したときに感じたことでした。

石井 実は、タブレットPCが出た当初にファッション感覚で購入した同僚がいます。で、それを見せてもらって、いろいろと触ったことがあるのですが、そのマシンはディスプレイの回転機構のところがガタガタ、ユラユラしていて、安定感がありませんでした。本体とディスプレイをつないでいるのはそこだけじゃないですか。そこをぐるぐる回転させて、本当に大丈夫なのか。前から不安に思っていました。

 自宅で趣味に使ったり、クルマで持ち運んで使ったりする分にはいいかもしれませんが、毎日持ち歩いて仕事に使うマシンではないのでは。失礼ですが、これは今でもまだ持っているタブレットPCのイメージです。

大雲 タブレットPCはタブレット機能を搭載している分だけ通常のノートPCよりも割高なので、同じ価格帯の他のノートPCに比べると、スペックやパフォーマンスが見劣りします。ペンセンサーを常に機能させているため、バッテリの持ちも悪い。私は仕事柄、タブレットPCが登場した頃からこれまで何度も触った経験があるので、タブレット機能の長所は十分認めているのですが、マシンのパフォーマンスや価格とのバランスなどを考えると、うーん、どうなのかなぁ、と。

ITmedia みなさんがお話ししてくださった疑問点や不安材料は、タブレットPCのハードウェアに関する部分と機能に関する部分とに分かれると思います。それではまず木村さんの方から、ハードウェアに関してどうぞ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.