UMPCは新たなライフスタイルを創出するか──PBJ「SmartCaddie」レビュー(1/4 ページ)

注目を集める「Origami」ことUltra-Mobile PC(UMPC)の世界最初の製品が発売された。PBJの「SmartCaddie」だ。ノートPCと携帯電話/PDAとの間を埋める新コンセプトのUMPCは、新たなライフスタイルを創出することができるのか──。

» 2006年04月18日 09時30分 公開
[相馬利光,ITmedia]
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世界で最初のUMPC

 「SmartCaddie」は、「Origami」のコード名で話題となっていたUltra-Mobile PC(以下、UMPC)の世界最初の製品だ。UMPCとはMicrosoftらが中心となって基本仕様を定めた新しいプラットフォームで、PocketPC(PDA)とノートPCとの間を埋める製品を目指している。

 サイズは、228(幅)×146(奥行き)×25.1(高さ)ミリ──CDケースを2つ横に並べたのとほぼ同じ大きさだ。重さは880グラム。7インチ(800×480ドット)の広視野角タッチパネルを備え、Windows XP Professionalの全機能にいくつかのペン操作向け機能を追加したWindows XP Tablet PC Eition 2005を搭載する。

 これまでのタブレットPCと比べた場合の最大の特徴は、MicrosoftがUMPC仕様として新たに加えたユーザーインタフェースなどの工夫と、10万円を下回る(タブレットPCの半額以下の税込み9万9800円)。

PBJが発売する「Origami」こと世界最初のUltra-Mobile PC「SmartCaddie」

SmartCaddieの主なスペック
OS Windows XP Tablet PC Edition 2005
CPU VIA C7-M ULV 1GHz
チップセット VIA VN800/VT8237R Plus
メモリ 512Mバイト(DDR2-533)
HDD 40Gバイト(2.5インチ)
液晶ディスプレイ 7インチ抵抗膜方式タッチパネル
画面解像度 800×480ドット(エミュレーションで800×600/1024×600ドット表示可能)
グラフィックス チップセット内蔵
オーディオ チップセット内蔵
無線LAN IEEE802.11g/b準拠
Bluetooth Bluetooth v1.2準拠
有線LAN
FAXモデム
インタフェース USB2.0×2、オーディオ入出力
バッテリー リチウムイオン(2400mAh)
駆動時間 最大約2.5時間
本体サイズ(W×D×H) 228×146×25.1ミリ
重量 約880グラム
付属品 スタイラスペン、スタートガイド、ACアダプタ、ポーチ、イヤフォンマイク、液晶クリーナー(クロス)、スタンド

 CPUには、低価格で低消費電力なVIA TechnologiesのC7-M ULV 1.0GHzを搭載。グラフィックスはチップセット(ノースブリッジのVN800)内蔵のものを使っている。メモリは標準512Mバイトで、HDD容量は40Gバイト。また、UMPCの共通仕様であるUSB2.0(2ポート)、IEEE802.11b/g対応無線LAN、Bluetooth 1.2といったインタフェースを備えている。

 付属のリチウムイオンバッテリー(2400mAh)は、約2時間の連続駆動が可能(最大駆動時間は2.5時間)。これは屋外での使用を中心としたヘビーなモバイル用途では短く感じるが、外出中に何度か無線LANホットスポットに立ち寄ってメールをチェックしたり、スケジュールや連絡先を確認するといったライトな使い方には十分な長さだ。

 ちなみにSmartCaddieは、卓上に置いて使うことも重視してか、組み立て式のスタンドが付属している(注:スタンドなどの付属品は仕様が変更される場合があります)。このスタンドに設置することで、本体に約60度の傾斜をつけることができる。発表されたUMPCの中には、本体の背面にフリップアウト型スタンドを備えた製品もあるが、SmartCaddieでは4点に滑り止めがついた独立型スタンドを使うことで、タッチパネルを強く押さえるような操作でも安定して使用することができる。

 また、このスタンドは、フリップ部をしまうことで傾斜角20度で使用することもできる。実際、卓上での長時間作業ではこの角度が一番快適だった。

SmartCaddieを付属スタンドに立てかけたところ。画面の傾斜角度は約60度

付属スタンドのフリップをしまってSmartCaddieを立てかけたところ。画面の傾斜角度は約20度

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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年4月30日