時にはUMPC上で、もっと高いPC並みの解像度を必要とするアプリケーションを使いたくなることもあるだろう。SmartCaddieでは、タスクバーに用意された「S3TrayPlus」というユーティリティを使って最大XGA(1024×768ドット)の解像度までエミュレーションできる。さすがにXGAともなると文字が潰れぎみだが、それでも十分読める品質だ。
最後に参考情報として、SmartCaddieのベンチマークテスト結果を紹介したい。
まず、バッテリー持続時間のベンチマークだが、Gya-Oの映像を見続けるテストでも、Webブラウジングをし続けるテストでも、画面を標準の明るさ(50%)にした場合は2時間を少し(10分ほど)下回った。ただし、バッテリー持続時間は画面の明るさを落とすことである程度改善され、2時間を少し上回ることもあった。
続いてHD Benchを使ったテストも行なった。速さよりは価格の安さや使いやすさといった手軽さにフォーカスをした製品なので、高速とは言えない。
HD Benchによるベンチマーク結果 | ||
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ALL | ALL | 18253 |
CPU | INTEGER | 36536 |
FLOAT | 25020 | |
メモリ | READ | 11459 |
WRITE | 27106 | |
READ & WRITE | 20469 | |
描画 | RECTANGLE | 21200 |
TEXT | 3237 | |
ELLIPSE | 3282 | |
BITBLT | 61 | |
DIRECTDRAW | 55 | |
ディスク | READ | 24676 |
WRITE | 30008 | |
RANDOM READ | 8272 | |
RANDOM WRITE | 13131 | |
だが、Webブラウジングをしたり、メールを読み書きしたり、Officeアプリケーションを使う分には、さほど不自由を感じさせない速度だ。グラフィックス、とりわけ3Dのパフォーマンスは遅いが、SmartCaddieで3Dゲームを楽しみたいという人がそれほどいるとは思えないので、問題はないだろう。
なお、ベンチマークテストに使用したユニットは、製品版ではなく試作機だったことを明記しておきたい。
SmartCaddieを発売するPBJは、同製品を新しいライフスタイルを生み出す「ライフスタイルPC」と呼んでいる。買ってすぐ生活の何が変わるかと言われるとイメージしにくいが、それでも価格が安く、より大勢の人が気軽にタブレット型のPCを利用できるようになることで、ライフスタイルに何か新しい変化が生まれてきそうな気はしてくる。UMPCという新しいプラットフォームを生かした新しいアプリケーションが誕生してくることと合わせて期待したい。
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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年4月30日