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1万円つよインクプリンタはどこまで活用できるか――EPSON PX-V500(1/2 ページ)

セイコーエプソンから実売想定価格1万800円という低価格プリンタ「PX-V500」が発売された。上位機種に比べて、この「1万円プリンタ」はどこまで活用できるのだろうか。

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 プリンタの「旬」はだいたい秋口と相場が決まっている。年賀状需要にあわせる形で、各社とも9月頃から新製品を発表するとともに、メディア系Webサイトや雑誌に情報が氾濫するし(もちろんITmediaも例外ではない)、TVCMなどが頻繁に流されるなど、「プリンタの季節」を謳歌することになる。

 ところが年も明けてしまうと、その大騒ぎも消え去り、何事もなかったかのように静まりかえってしまう。2月や6月に多少新製品が登場するものの、秋に発表された製品のマイナーチェンジだったりと、新しいテクノロジーを搭載した機種が続々と登場、ということはあまりない。

 この状況の中で、セイコーエプソンから新しい機種が発表された。「PX-V500」というこのプリンタは、秋に発表された「PX-V600」の低価格バージョンで、市場想定価格1万800円という、ショップによっては1万円を切って販売されるであろう、コストパフォーマンスの高い機種だ。


コストパフォーマンスに優れる「PX-V500」

 どこまで高性能なプリンタが必要なのかは、人によって違うだろう。高性能なデジタル一眼レフカメラで写真を撮り、A4サイズの画像を頻繁に印刷する人には、その性能を十分に発揮できるプリンタが必要だ。ただ、日常のスナップ写真をたまにL版で印刷したり、年賀状で活躍するだけ、といった人には、それほど高額なプリンタは必要ないだろう。

 プリンタの売れ筋はというと、価格イメージで1万5千円から2万5千円の間、というあたりだろう。もっとも昨年の年末商戦では、CMの効果もあってか、複合機の「PM-A850」が一番売れたそうだ(実売価格3万5000円程度)。ただ、このPM-A850のプリンタエンジンは、実売価格で1万5000円程度の「PM-G700」相当であり、プリンタ機能だけを見れば、売れ筋の商品がそのままハマった、と言えなくもない。

 プリンタの購入を考えるとき、安くて高性能なプリンタが欲しい、というのは当然の欲求なのだが、果たしてどのランクのプリンタを買えば満足できるのだろう。ショップの店員から勧められるのはやはり、先ほどの売れ筋のライン、となるわけだが、PX-V500のような低価格プリンタは、果たして「全く使えない代物」なのだろうか。

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