抜群の色表現力と印刷速度を誇るPIXUSシリーズのフラグシップモデル――キヤノン PIXUS 9900i（3/3 ページ）

キヤノンの「PIXUS 9900i」は、A3ノビまでのフチなし印刷に対応したPIXUSシリーズのフラグシッププリンタだ。グリーンインクを追加した同シリーズの初の8色機で、最上位機にふさわしい色表現力と印刷速度を備えている。

[リアクション，ITmedia]

PIXUS 9900i：印刷サンプル

　印刷サンプルは、「Photoshop Elements 2.0」からプロフェッショナルフォトペーパーに出力したものをGT-9800Fでスキャンした。カラーマッチング機能は使わず、デフォルトのドライバによる色補正のみである。印刷品質の設定は「品位1」（最高画質）と「きれい」のほか、デジタルカメラノイズリダクション（以下、DNR）の効果もチェックしてみた。

品位1

PIXUSシリーズのA4機に比べると、コントラストと彩度が若干控えめである。発色に深みがあり、グラデーションもとても滑らかだ

きれい

「品位1」と見比べても、ほとんど区別できない画質である。ルーペでまじまじと眺めると、空間周波数が高い部分でドット密度（印刷解像度）の違いがわずかに見て取れる程度だ。発色の傾向は同じである

DNR標準

印刷品質「きれい」、DNR「標準」で印刷。暗部のノイズが低減されているのが分かるだろうか。ボケているのは元のデジカメ画像そのまま（被写界深度の関係）だが、DNRオフと比較すると、若干シャープネスが弱くなっているように感じる

DNR強

印刷品質「きれい」、DNR「強」で印刷。DNR「標準」よりもノイズは減ったが、同時にシャープネスもさらに弱くなっている。DNRは優秀だが、L版やはがき程度の印刷サイズでは効果は表われにくいかもしれない