DVD+R書き込み12倍速が可能に――プレクスター PX-712A(1/2 ページ)
プレクスターが発表した「PX-712A」は、DVD+R書き込み12倍速を誇るDVDドライブだ。DVD-R書き込みも8倍速となっており、DVD-RAM非対応であるものの、安定して高速な書き込みができるドライブを求めるユーザーには最適な製品だろう。
早くも12倍速対応製品が登場
国内のドライブメーカーからDVD+-8倍速対応製品もひと通り発売されたか思っていたら、プレクスターから今度はDVD+R書き込み12倍速、DVD-R書き込み8倍速の「PX-712A」が発表された。
以前のプレクスターCD-Rドライブは最高速製品で先行していたが、途中から「真打は最後に登場」ではないが、各メーカーから出揃ったあとに発売する路線に変更した。しかし、DVDライター製品では再び先行逃げ切り路線に変更したようだ。
DVD+Rの12倍速は現時点で規格が公開されていないため、一部の推奨メディアでの12倍速対応となる「フライング対応」だ。DVD+R 12倍速書き込みは太陽誘電、リコー、日立マクセルのメディアが推奨されている。
なお、検証は販売前の試作版で行っており、製品版と仕様が異なる点があるかもしれないことを付け加えておく。
ハードウェアもリファイン
ドライブデザインは前製品となる「PX-708A」とほぼそっくりであり、銘板を見ないと区別が付かないようにも見受けられたが、PX-712Aではヘッドフォン端子とボリュームが削除されている。かつてのMPC(マルチメディアPC)規格の流れで、CD-ROMドライブにはヘッドフォン端子が付いていたのだが、パイオニアの「DVR-A06」以降、この端子がないドライブが増えてきた。しかし、いまとなっては実用上さほど困ることはないだろう。
その他、前モデルと外見上の差を探すと、トップカバーにくぼみがあることに気づく。ご存じのように、他社製品にも同様のくぼみを持つものがあるのだが、こうしたくぼみは高速回転時での記録安定に役立つと聞いた。プレクスターに確認したところ、PX-712A/JPでも同様の効果を目的に設けているとのことだ。
ちなみに最大速度でCD-R 48倍速、CD-RW 24倍速と、CD-Rの書込み速度も前モデルから高速化されている。DVD+-RWは共に最大4倍速だ。読み出しは一層のDVD-ROMが16倍、二層DVDと書込み系メディアが12倍、CD-Rは48倍、CD-RWが40倍となっており、CD-RWのスペック以外は前モデルからの速度向上が図られている。
平均速度でも十分な高速化
「DVDINFOPro」でドライブの規格対応を見ると、新たにサポートされた機能としては「CPRM Authticate」と「Defect Management」がある。CPRMはDVD規格で採用されている著作権保護技術で(関連記事参照)、デジタル放送に対応するコピーワンスが登場した現在では気になる機能だ。
DVDINFOProはメディアのチェックも行え、ドライブがメディア製造コードを見て記録可能な速度の一覧も表示するのだが、当然ながらDVD-Rは8倍速(メディアはビクター:製造コードは太陽誘電)、DVD+Rは12倍速(メディアはリコー)と表示されていた。
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