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液晶一体型ながらハイパワーCPUに注目──FMV-DESKPOWER FMVLX70H(1/2 ページ)

今年の夏モデルはTV機能を重視。専用基板を搭載して美しい画像を実現したりダブルチューナーで起動を早くする。その分PCパワーは抑え気味。しかし、富士通のニューフェイスはPCの実力も充実しているのだ。

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手ごろな17インチ液晶一体型PC

 大型液晶のTシリーズが注目されている富士通のFMV-DESKPOWER。従来からあるワイド液晶のT(22インチワイド)/L(17インチワイド)に加え、今回の夏モデルで新たに投入されたのが、通常テレビサイズ(4:3比率)の17インチ液晶を搭載したLXシリーズだ。

 「T」と「L」は黒と銀を基調にしたカラーとしているが、LXシリーズにはクールホワイトでまとめた落ち着いた雰囲気をもたせている。夏モデルのラインアップはLX70HとLX50H、そしてそのカスタマイズモデルで構成されているが、今回は上位モデルのLX70Hを紹介しよう。


FMV-DESKPOWER LXシリーズの上位機種「FMV DESKPOWER LX70H」。実売価格は約23万5000円

 主なハードウェアはCPUにPentium 4/3.0C GHz、チップセットに統合型のIntel 865GVを採用するなど、最近のオールインワンPCでよく見られる構成。メインメモリとしてPC3200を256Mバイト搭載しているが、このうち最大96Mバイトがビデオメモリとして使われる。

 また、最近のメーカー製PCの重要な差別化ポイントである内蔵ドライブには、DVD-R/RW/RAMがそれぞれ8/4/3倍速で書けるスーパーマルチドライブ(日立LG製)を搭載。録画機能を有したPCで重要になるハードディスクも7200rpmの160Gバイトとなっている。

 さて、下位バージョンのスペックは、CPUがCeleron /2.60GHzになるだけなので一見お買い得に見えるが、実は、PCの機能以外の部分で大きな違いが隠されている。

TVが瞬時に起動する「インスタントテレビ機能」

 「テレパソでTVを見るのに時間がかかる」というのはよく聞く話。その解決のために各メーカーでいろいろな工夫を凝らしているが、LX70Hは二つのTVチューナーユニットを備えたボードを使用して、TVモードは本体前面のスイッチかリモコンで即座に起動できるようにしている。PCとTVの切り替えもリモコンと前面ボタンのワンタッチだ。

 この「ダブルチューナー」による手法は、それぞれの画質が完全にそろわないのでやや違和感があるものの、気軽なうえに本体だけで裏番組の視聴も可能という、TV専用機では珍しい楽しみかたも魅力だ。ちなみに、下位モデルはデュアルチューナーカードを搭載していないので、TVを見るだけでもPCを起動しなければならない。

 256Mバイト(さらにビデオメモリに使われてしまう分もある)とWindows XPをインストールしたPCとしてはメインメモリがやや少ないため、TV視聴ソフトの起動まで少々時間がかかってしまう。そのため、下位モデルはTVの使いやすさの面でやや見劣りしてしまう。上位と下位モデルで約3万円の価格差があるが、TV機能を重視するならば上位モデルのLX70Hに軍配が上がるだろう。

 スピーカーは最近の富士通製デスクトップPCでは定番となっているトランソニックスピーカーで十分迫力のあるものだ。PC側のTV録画はPanasonic製のTVfunSTUDIOを使用している。DVD-RAMへの直接録画もサポートしているのでDVDレコーダーのような使い方も可能。iEPGはG-GUIDEを使用するなど、TV録画機能に関連したソフト組み合わせはほかの富士通製品と共通だ。最大解像度1280×1024ドット表示と高解像度なので、首都圏キー7局の番組欄が完全に見えるのも、使い勝手を良くしてくれている。

 先ほど、「ダブルチューナーで画質がそろわない」と書いたが、とくにTVfunSTUDIOを使用する「パソテレ」は動きの激しいシーンにおける櫛状のノイズ(コーミングノイズ)が少々気になった。ライブ視聴では通常のTV機能を使うのがよいだろう。

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