きょうは本邦初公開「PCI Express対応GeForce 6800 GT」搭載カードの微妙なコネクタに注目した(2/2 ページ)
取材から帰ると机に一枚のGeForce 6800 GTが。「もうレビューしちゃったんだけど」といいながら、テスト機材のAGPに差そうとしても差さらない。こ、これはPCI Expressコネクタじゃないかっ! ということで緊急ベンチマーク作戦を発動した.
と、いろいろ述べて引っ張ってはみたものの、定番3Dグラフィックスベンチマークの3DMark03では、まるでカット&ペーストをしたかのように(も、もちろんそんなことはしていないが)、NV45 GTの値はGeForce 6800 GTを搭載したAeolus 6800 GTと、ほとんど同じ結果となっている。
その一方で、ゲームベンチはそれぞれ異なる傾向を示している。AquaMark3はAGP対応GeForce 6800 GTの結果を下回り、TOMBRAIDER AoDでは、1024×768ドットの低解像度において、GeForce 6800 Ultra搭載のGLADIAC 940 Ultraと同じ傾向(アンチエイリアスのサンプル数を増やし、異方向フィルタリングを有効にしても、パフォーマンスの落ち込みが少ない)を示している。
ただし、どちらにしても、GeForce 6800 Ultraを上回るわけでもなく、GeForce 6800 GTをほぼ似たようなパフォーマンスとなっている。
GPUのグラフィックス処理に関する部分についてはほぼ同じ構造になっているし、動作クロックもまったく同じ、ということならば、ベンチマークの測定値が似たようになるのも、これまた当然かもしれない。
以前のNVIDIA製ドライバでは「バージョンによってパフォーマンスに大きな違いが出る」こともあったが、今回のバージョンの違いではそのようなこともないようだ。
PCI Express(+HSI)の効果が表れてくるベンチマークテスト、もしくはHD画質のアプリケーションが出現しない限り、NV45 GTにパフォーマンスのアドバンテージは認められない、というのが今回のベンチマークテストの結果といっていいだろう。
パフォーマンスの優位性はなく、PCI Express対応カードでもAGP対応カードでもNVIDIAがアピールする「Shader 3.0」対応などの基本的なフィーチャーは変わりない。そうなると、NV45 GTを選択する理由としては、PCシステムの新規導入、もしくはリプレースで新しくPCを自作するときに、将来への延命性を考慮してPCI Express対応マザーを選択したユーザーが、必然的にGeForce 6800 GTではなく、NV45 GTを購入するというケースが考えられる。
そして、もう一つ。まだ、その実力や詳細は未知数ながらも、仮に今回評価したNVIDIA SLIコネクタがEnableになる場合、その破壊的なパフォーマンスに期待してNV45 GTを購入するということもありうるのではないだろうか。「夢がある」という意味では、これはこれで非常に魅力的な「購入動機」と思うのだが、いかがだろうか。
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