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徹底したアナログ志向のデジタル――EPSON「R-D1」(3/5 ページ)

EPSONが7月30日より発売する「R-D1」。初のレンズ交換型レンジファインダーデジカメとして幅広く名が知られるようになったが、このカメラのポイントはなんと言っても「撮っていて楽しい」カメラであるということ。触っているだけで、純粋に楽しいカメラなのだ。

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レンジファインダーの交換レンズ

 なお、上部にはもうひとつレンジファインダーならではのスイッチがひとつある。レンズの焦点距離切替スイッチだ。レンジファインダーカメラのファインダーはレンズの焦点距離と連動しないので、何ミリのレンズをつけても見える範囲は同じとなる。

 それは非常に都合が悪いので、代表的な焦点距離に関してはボディにスイッチがあって、それを切り替えることで「見える範囲をレンズに合わせている」のだ。R-D1の場合、28-35-50ミリの3つの焦点距離に対応しているのでこの3つのレンズに関してはレンズの画角に応じた構図で撮れる。


左端のノブがパラメータ変更や再生時の画像送りに使われる、十字キー代わりのもの。このノブは持ち上げて回すことで別の機能を働かせることもできる。上部には28-35-50ミリ用のレバーがあり、装着したレンズによってこれを切り替える

フォクトレンダーの28mm F3.5。LマウントレンズだがアダプターでMマウントに変換している

 じゃあそれ以外のレンズではどうするか。実は上部のアクセサリシューに外付けファインダーを付けるのだ。写真は12ミリのレンズとそれ用の外付けファインダーをつけた例。こうするとパララックスが大きくなってファインダーに見えている絵と実際に写る絵のズレは避けられないが、それはしょうがないのである。


フォクトレンダーの12ミリレンズを装着したところ。ボディが対応していない焦点距離のレンズを使うときは、こうしてアクセサリシューにファインダーを装着する。R-D1の場合は専用のファインダーがいくつか用意されるので、それを使うこと(そうじゃないと画角が一致しない)

 それより問題は、例えば12ミリレンズ用のファインダーはR-D1では役に立たないということ。CCDがAPS-Cサイズだから画角が違い、見える範囲も変わるのだ。それはコシナ社からR-D1対応の外付けファインダーがいくつか発売されるので該当する焦点距離のものを使うか、画角が違うのは気にしないでアバウトに勘で撮るのだ。

 なお、R-D1で使えるLマウントやMマウントのレンズは、それこそライカやフォクトレンダー以外にも、ライカマウント互換レンジファインダーカメラがたくさん出ていたこともあり、しかも戦前のレンズまで使える関係上、山ほどある。当然レンズの性能も違うし、焦点距離もいろいろある。それがまた面白いところだ。


ライカの「Leitz Summicron 50mm F2.0」。ライカ純正の50ミリレンズで、たまたま持っている人が編集部にいたので借りたモノ

フォクトレンダーの「50mm F2.5」。LマウントレンズだがアダプターでMマウントに変換している

肝心の画質はどうか

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