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第5回 温度制御ができるファンコントローラーを作ってみよう自作PCユーザーのための夏休み工作教室(3/3 ページ)

ついに夏休みも終わり。9月になれば少しは涼しくなってファンコンも意味があるかな?と思ったが、結局気温は元通り。暑い暑いといいつつも、第4回で予告したようにファンコンの続きを作ろう。今回は回路もやや複雑になり、ハンダ付け箇所も多い。チェックは十分にしよう。

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ところが大失敗

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 これでは温度検知が動作しないので、手持ちの抵抗で確認するために急遽10kを追加してチェックしたが、これで大体動いた。さらに温度検知では回転速度がゼロにはならなくなった。

 これは先のコンパレーターの部分で分かるように、コンパレーターがオンでも電源電圧がそのまま出力されるわけではなく、それよりも下の電圧になるからだ。12ボルトの時に実測すると大体10.3ボルトぐらいなので、もう少し可変範囲を増やしてやる必要がありそうだ。

 最後にウルトラ強力ファン(Deltaの「AFB1212SHE」で12ボルト/1.60アンペアの爆音製品だ)でテストしたところ、ヒートシンクをFETにつけなかったのだが、少々発熱していた。

 まあ、現実的にはこんなファンを取り付けることはないし、この熱でも問題ないとは思うが、ヒートシンクをつけたほうがよかったかもしれない。一方、PWMの周波数はあまり低くても意味がなかったようだ。この辺も考慮して、もう一度定数を計算しなおしたのが以下の回路図だ。


回路図その2

 ちょっと回路図も複雑になってきて、先週のように行き当たりバッタリで組み出すと、非常に格好悪い作成例になってしまうので、今回は配置もちょっとがんばって考えてみた。

 5ミリぐらいの方眼紙があれば、そこのパーツと配線をウンウン唸りながら置いていくというのが定番の方法だが、方眼紙のない仕事場だったのでペイントソフトを駆使して基板配線図を作って、これで配置を考えた。

 パターンは基板の穴に沿う形にすると将来の(?)プリントパターン化にも役立つのだが、時間と根性の関係でジャンパが3つ必要となってしまった。あと、テストも兼ねて温度感知オフのジャンパヘッダも付けた実態配線図がこちらだ。


実態配線図(表)

実態配線図(裏)

 部品代は1000円もかからないが、これだけ動けば面白いだろう。温度センサーは今回基板にそのまま取り付けたが、これをケーブルを介して取り付けるようにすれば、特定の場所の温度警報つきのファンコンにもなる。


完成したファンコン。失敗したあと抵抗を追加しているので、上の実態配線図と配置が違うことはご了承を

 今回の作業はユニバーサル基板で作ると少々難しいと思うが、時間をかければ正しく動作するはずだ(もうちょっと回路を考え直してキット出してくれると面白いですけど、どこか出しませんかね)。ゆとりがあれば抵抗等の定数を変えてみる、三角波の発振もオペアンプで行い、ICを減らすなど応用を考えてみるとよいだろう。

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