いつなんどきでも消費電力が気になるアナタに──Thermaltake TWV480 Total Watts Viewer:電源ユニット(2/2 ページ)
Thermaltakeといえば「フツーとは違う」という強い個性で、ほかとは一線を画したPCパーツを数多く発売している台湾メーカー。そんな同社が発売した電源システム「TWV480」が普通でないのは当然といえば当然なのだ。
表示される値は何を意味する
「電力を表示してなにが楽しいのか」という指摘はあろうが、エネルギーへの関心が急速に高まっている昨今、自分のPCの消費電力がどれくらいかを知ってたとしてもさほど悪い話ではない。
ということでマザーボードなどをつなげてみた。
ちなみに、PCの電源を入れていなくても消費電力はパネルに表示されるようだ。表示を見ると「2ワット」である。最近のPCは電源を落としていても待機用に微弱な電流が流れているが、それを目で確認することができるというわけだ。
さて、次にPCを起動してみる。
すると、みるみる数字が増えだし、OSが起動し終わったところで「70ワット」ほどになって安定した。
この表示パネルは「こういうもの」だから、ここで何かを操作するというものではない。単に電力表示がなされました、おめでとう。というノリで使うものだろう。
ちなみに、アプリケーションを動作させると少しの間をおいて数値が上昇した。
ところで、よくよく考えてみると、過去にこのマザーボードを使って何度か消費電力を測る機会があったが、おおむね「100ワット」前後の値を示していたはずである。100ワットと70ワット。この差はなんだろう?
そこで、今回もまたワットチェッカーを使い、その先に電源ユニットを接続して電力を測定してみた。すると、OSが起動した時点で以前の記憶にあったようにワットチェッカーでの値(有効電力)は「112ワット」前後を示したではないか。
これはいったいどういうことか? 数ワットの違いなら誤差と言うことも考えられるが……、ということで、Thermaltakeに直接問い合わせてみた。
すると「TWV480 Total Watts Viewerで表示されるのは電源より先の部分の、各出力部分での消費電力なので、これはこれで間違いではない。測定する場所の違いが原因であるだけで、ワットチェッカーもTWV480 Total Watts Viewerもどちらもあっている」との回答が返ってきた。
正常だといわれても、これだけの差があるとちょっと戸惑ってしまうが、測定結果がどちらであろうと、消費される電力自体に違いがあるわけではない。あまり気にすることはやめておいたほうがいいようだ。
Thermaltakeの製品に使い道などを考えるのは「野暮」というものだが、消費電力がリアルタイムに表示されるということは、システムの監視に使えそうだ。とくに、自宅やSOHOのサーバなどへ組み込めば、ディスプレイを常に表示させておかなくても、ある程度動作の様子が分かるので便利。
最近では、台湾のパーツメーカーもすっかり洗練され、以前のような怪しいものが減っているともいわれるが、Thermaltakeを見ていると、そのDNAはしっかり受け継がれているのではないかと、そんなことを思いながら、何故か私は安心するのであった。
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