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第7回 ブレとシャッタースピードとISO感度の関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/2 ページ)

失敗写真を知ろう、ということでまずはピンボケと手ブレと被写体ブレについて考えてみよう。でもこの3つの区別が付いてないと失敗の原因も分からない。単に「失敗」と片づけないでちょっと原因を見てみよう。

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ISO感度を上手に使おう

 ブレない写真を簡単にとる方法は2つ。一つはフラッシュを焚いちゃうこと。フラッシュはほんの一瞬だけしか光らないので、その一瞬を止めて撮ることができるのだ。でもあまり焚かない方がいいよねって話をした手前、これは最期の手段にしよう。

 もう一つはシャッタースピードを上げること。暗い場所では明るさが足りないので、その分長い時間光を捉えてやる必要がある=シャッタースピードが遅くなる。シャッタースピードが遅くなると、その分、手がブレたり、子供が動いちゃったりする確率が上がる。

 じゃあシャッタースピードを上げるにはどうするか。

 ひとつはできるだけ明るい場所で撮ること。昼間なら外光を上手に使いたい。カーテンを開けて、子供と窓際で遊ぼう。

 もうひとつはカメラのISO感度を上げること。カメラ側の感度を上げればその分シャッタースピードを速くできる。ただし、デジカメは感度を上げると画質が落ちる。具体的には画像が、特に暗めのところがざらついた感じになってしまう。

 最近のデジカメはISO 50/100/200/400という感じで感度を設定できる機種が多いけれども、どのくらいまで上げると「ざらつき」が目立ち始めるかは、実は機種によって違うので一概にはいえないのだ。ISO400でもなんとか使えそうな機種もあれば、ISO 200でもやばいという機種もある。


これは「IXY DIGITAL 500」を使ってISO 50で撮影。一番低い感度だがその分高画質で肌も滑らかだ(オリジナル画像はこちら

これは「IXY DIGITAL 500」を使ってISO 400で撮影。シャッタースピードを上げられたのでブレはないが、その分肌の影になっている部分がざらついてしまった(オリジナル画像はこちら

 赤ちゃんの肌はすべすべつやつやしているので本当は感度を上げたくないんだけれども、部屋が暗くてどうしてもISO感度を上げないといけないときのために、自分が使ってるデジカメはISO感度をどのくらいまで上げても自分的に許せるか、を一度チェックして覚えておくといい。

より明るく撮るときは露出補正を

 最期のお題は「露出」。簡単にいえば、写真を明るめに撮るか暗めに撮るかという話なんだが、普通はカメラが自動的に、周りの明るさに応じて決めてくれる。

 でも肌をより白く明るく撮りたいというときや、白い服を着ているとき(白いものが多いと、カメラが勝手に明るすぎると判断して暗く撮ろうとすることが多いから)はちょっと「プラスの露出補正」をかけてやるといい。

 露出補正と言うと難しそうだが、簡単にいうとカメラに対して「もうちょっと明るく撮ってね」と命令することだ。カメラの世界では「+1」の露出補正をかけると、2倍明るくなる(もっともその分シャッタースピードが落ちるのだが)。実際には+1/3や2/3くらいで十分だろう。そうすると明るめでいい感じになるはずだ。


プラス0.7の露出補正をかけて撮影。そうするとより明るく写る(オリジナル画像はこちら

こちらはプラス1の露出補正をかけたのでより肌色が明るく写っている(オリジナル画像はこちら

 実は今回掲載している写真はこの2枚以外もそんな感じで少しプラスの露出補正をかけているのである。

あとはいろいろ工夫しながら楽しく撮ろう

 写真なんて難しいことはカメラに任せて撮りたいと思った時にシャッターを切ればいい。確かにそれでいいんだけれども、撮り方やタイミングや撮る方向をちょっと工夫してみるだけでいつもとは違った写真になる。セオリー通りに撮る必要はない。うちの子はこの角度でこう撮るのが一番可愛い、と思ったらそう撮るべきだろう。

 さらにカメラのクセをちょっと分かってやれば、今まではうまく撮れないようなシチュエーションにも対処できるようになる。今まではブレて失敗していた写真も、ちょっとした工夫でうまく撮れるようになる。そうなるととても楽しい。

 それに、大きくなってから写真を見返すときでも、いろんな角度でいろんなポーズでいろんな表情で残っていた方が絶対に楽しい。ポーズをつけてカッコよく作った写真より、そのときそのときを思い出せるような自然な写真の方が楽しい。

 きっとそれが一番大事なことだろう。そうしてたくさん撮った中から、傑作写真も残れば、のちのち撮ったときのシチュエーションを思い出せるような記録写真も残っていくのだ。

(モデル:橋爪鼓乃、長坂健祐)


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