検索
レビュー

i:robeシステムの全貌と未来への予感(1/5 ページ)

i:robeはデジカメ「i:robe IR-500」とプリンタ、HDDストレージを組み合わせて利用できる、デジカメだけに止まらず、「システム」として提案されている商品群だ。“Dock&Done!”による「i:robeシステム」の使い勝手を中心に見ていこう。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

 2004年10月13日、六本木ヒルズにて華々しく発表されたオリンパスの「i:robe」と「m:robe」。単なるデジカメやオーディオプレーヤーではなく、デザインが統一されたシステムとしての提案というのが一番の特徴だ。

 そのシステムはデジカメの「i:robe IR-500」(以下、IR-500)、ストレージャ(まあ、ハードディスクだ)の「S-HD-100」、昇華型熱転写プリンタの「P-S100」の3つ。どれも真っ白なデザインに統一。HDDとプリンタは白い矩形をベースにしたミニマム系のボディで、それらとデジカメであるIR-500が専用のクレードルで接続されるのだ。

 今回は早速試作品が到着したi:robeをシステムとして取り上げたいと思う。試作品なので細かい追求はできないし、製品版とは違いが生じるかもしれないのは注意してもらいたい。

IR-500は大型液晶搭載デジカメ

 システムの中心となるIR-500は2.5インチの大型液晶を搭載したデジカメ。イマドキのコンパクトデジカメからは少々大ぶりだが、その分カードスタイルデジカメとは違う凝ったデザインが実現できている。

画像
シルバーのボディにパールホワイトのシェルをつけたIR500。この状態だとレンズも液晶モニタも隠れておりデジカメにはまったく見えない凝ったデザイン

 収納時はレンズも液晶モニタもまったく見えない、コンパクトのようなスタイル。シルバーのボディにパールホワイトの柔らかく湾曲したシェルがついており、このシェル部をぱかっと開くとその裏側に2.5インチの液晶モニタが、ボディ側にはレンズとストロボが現れるという寸法だ。

 液晶モニタ部をぐるっと本体を中心に大きく回すと、ちょうどモニタ部が背面にぴたりとくっつく。これで撮影準備完了だ。撮影準備までかなり遠回りするが、モニタとレンズを同時にカバーして収納時の一体感を出すという意味では面白い。

画像
液晶モニタをぐるりと背面に回すとデジカメとして撮影できる。こうするとグリップができて指の引っかかりも良くなるのは面白い
画像
収納時はこのようにダイヤルとボタンだけでのっぺりしている
画像
撮影時は液晶モニタが背面に来る。大きなモードダイヤルとその下の円形十字キーが特徴。他にメニューボタンやクイックビュー、削除ボタンがある。下向きのキーはカスタマイズ可能だ
画像
自分撮りの時はこのように180度だけ回す

 モニタの開きを90度くらいで止めておけば(やや無理な姿勢ながら)ローアングル撮影もできるし、逆に300度くらいで止めるとハイアングル撮影もできるし、180度で止めれば自分撮りもできる。ヒンジは2つついており、いい感じでぐるりと本体を回り込むのだ。オリンパスはこれを「マルチスイングディスプレイ」と呼んでいる。「スイング」というのは確かにしっくりくる名前だ。

 まあ迅速な起動というわけにはいかないが、慣れると意外に使える。起動時間は4秒程度と早くないのでモニタをぐるっと遠回りさせる時間も悪くない(なお、製品版では約1.6秒に高速化されているとのことだ)。

 本体中央上部にあるレンズは40-112ミリの屈曲光学系2.8倍ズーム。街撮りスナップ用としては40ミリからというのがなんとももどかしく、レンズ性能の問題でワイド端での樽型歪みも最近のデジカメとしては大きいのは残念な点だ。撮影距離はマクロで30センチ、スーパーマクロだと3センチまで寄れる。マクロで30センチというのはちょっと遠く、スーパーマクロをうまく併用する必要があるだろう。

画像
上面にはシャッターとズームレバー。この写真はローアングル撮影時。90度だけモニタを開くとカメラのむこうがわを覗き込む感じでローアングル撮影ができる
画像
撮影時を横から見るとこのようになる。側面のコネクタはクレードル接続用。屈曲光学系なので2.8倍ズームにもかかわらずレンズは飛び出ない
       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る