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外面フツー、でも中身に金と苦労かけてます――液冷標準搭載ケース「OWL-612-SLT/WC」を試す週末アキバPick UP!レビュー(1/2 ページ)

アキバに登場したこだわりパーツをとりあえず試す「週末アキバPick UP!レビュー」。今回は、11月6日の調査で発見した、液冷システム標準搭載のハイエンドミドルタワーケース、オウルテック「OWL-612-SLT/WC」をチェックした。

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 オウルテック「OWL-612-SLT/WC」は、汎用ファン製品に定評がある山洋電気製液冷キット「SAN ACE MC Liquid」を標準搭載するATXミドルタワーケースだ。

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オウルテック「OWL-612-SLT/WC」。デザインとしてはとくに特筆すべきところがないほど普通。サイドパネルに開けられた導風口の奥に液冷用のラジエータがある

 デザインこそは普通だが、標準でCPUブロック、ラジエータ、ファン、ポンプ、ラジエータ+ファン用マウントが搭載されるのが大きな特徴となっている。CPUブロックとホース類はすでに組み込まれた状態となっており、冷却水を充填したりといった作業は必要ない。

 そのほかケーススペックとしては、フロントに山洋電気製の8センチファンを、5インチベイ4基、3.5インチベイ7基(うちシャドーベイ5基)を装備する。電源ユニットは付属されない

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背面インタフェース

無駄が少ない一体化液冷システムと開閉ギミック

 ケース左側パネルを開けると、液冷キット用ラジエータが“でん”と中央に存在している。このラジエータやポンプ一式が設置されているマウントごと、背面方向にドアのように開くことで内部アクセスを可能にする。なおマウントのヒンジ部分は、そのまま液冷キットを取り外せる仕様にもなっている。

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真ん中からやや上部に液冷キットが設置され、グラフィックスカードとは干渉しない位置が工夫されている

 はじめは液冷キット標準搭載ということで、仰々しくケーブル類がごちゃごちゃになっているような内部構造を想像していたが、システム関連のパーツが一つにまとまっているためか、予想に反してシンプルだった。

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液冷キットはドアのように開閉できる

 ちなみに、この山洋電気製液冷システム「SAN ACE MC Liquid」は単品でも存在するが、マウント類は付属しない。マウントや開閉ギミックなどについてオウルテックは、結構長い時間をかけて開発していたよう(2004年7月に開催されたデータストレージEXPOで展示されていた)で、設置性や整備性を向上させるよう煮詰めたとのこと。

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開閉のための軸受け部。そのまま引っ張ることでシステムごと取り外すこともできる

ねじ不要のレール式5インチベイ機構に、HDD用冷却ファン付きシャドーベイ

 では液冷キットの前に、ケースそのものの機能からチェックしていこう。

 5インチベイは備え付けのレールをドライブの側面に付けることにより、ねじ止めなしに簡単に設置できる機構が備わる。また、左側二つのレバーを引けば、ケースのフロントパネルを取り外すことができるようになっている。

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据え付けのモジュールをドライブの両サイドにつけて装着する
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緑のレバーを引くとフロントパネルが取り外せる

 最下段にある4基分の3.5インチシャドーベイ前面には、HDDユニット冷却用も兼ねるファンが搭載される。昨今TV録画用途などで、HDDを昼夜回しっぱなしというユーザーも多いと思われるが、HDDユニット冷却用ファンが標準搭載というのはうれしいところだ。

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3.5インチシャドーベイ部分には、前面にファンが搭載されている。もちろんマウントごと着脱も可能となっている

冷却液充填済み、チューブも接続済みなので設置も気軽に行える

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