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あわただしい年の瀬なので、きょうはECS「915-A」のPCI Express Liteを急いで調べてみたマザーボード(1/3 ページ)

PCI Expressという新規格が立ち上がった2004年。「時代の移行期」に必ず登場するのが新旧規格をサポートする製品だ。ということで、2004年のパーツレビューは変わり種スロット「PCI Express Lite」で締めくくることにしよう。

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“Lite”が気になる「PCI Express Lite」

 先日アキバで行われたECSのプライベートイベントで、初めて公開されたちょっと変わった拡張スロット「PCI Express Lite」。イベントではPCI Express X16相当のスロット、と説明されていたその正体について、ECSから正式なコメントは今のところ出ていない。


ECSのIntel 915GV搭載マザー「915-A」 メモリスロットはDDR2×2(紫色のスロット)にDDR×2(青色のスロット)を用意。ノースブリッジの下に見えるのがPCI Express Liteのスロット。PCIスロットの上に見えるオレンジのスロットはおなじみAGP Express


プライベートイベントのときには「OEM向け」と説明されていた915-Aだが、評価機はこのようにコンシューマーを意識したパッケージに梱包されていた

 ECSといえば、Intel 915ファミリーのチップセットで本来サポートされていないAGPを使えるようにした「AGP Express」という、いかにも過渡期に登場する「一つの製品に新旧規格を同居させる」ためのスロットが有名。このスロットを載せた915P-Aは「コストを抑えてPCI Express(とLGA775対応CPU)に移行できる」ということでユーザーから大いに注目された。

 ただし、肝心のAGP Expressスロットに差したグラフィックスカードのパフォーマンスが、AGP 8Xスロットに差した場合に比べて25〜50%程度低下するため、3Dグラフィックスを重視するユーザーには、なかなか決断しがたいマザーでもあったようだ。

 さて、そんなECSが開発したPCI Express Liteは、PCI Express X16の外部スロットをサポートしないIntel 915GVでもPCI Express X16対応グラフィクスカードを使えるようにしてくれる。「予算がないからとりあえず統合型チップセットマザーで1台組み立てて、あとからハイエンドのPCI Express X16対応グラフィックスカードを購入しよう」というユーザーにとって、このスロットは実に魅力的かもしれない。

 ただ、ここでも気になるのがAGP Expressで問題になった「差したグラフィックスカードのパフォーマンス」だ。正規のPCI Express X16に差した場合とPCI Express Liteに差した場合とでパフォーマンスに大きな違いが出るようでは、パフォーマンスを重視するユーザーにとって無視できるものではない。

 というわけで、PCI Express Lite搭載マザー「915-A」を使って、マザーボードとしてのパフォーマンスと同時に、一番気になるPCI Express Liteに差したグラフィックスカードのパフォーマンスも検証してみたい。


ForceWare66.93で表示されるアダプタ情報にある「バスの種類」に"PCI Express X1"とあるが、これはPCI Expressの素性を多少物語っているのだろうか。ちなみにコアクロック、メモリクロックはともに定格どおりの値が確認された

Intel 915Gマザー相当のパフォーマンスを発揮

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