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なにかと話題の「Lenovo」PCを中国で買ってみた山谷剛史の「アジアン・アイティー」(3/3 ページ)

21世紀になっても「サシミ・テンプラ・サムライ・チョンマゲ」で日本を見ている米国人が少なからずいるように、「孫悟空・三国志・十二国記」で中国をイメージする日本人も少なくない。LenovoのIBM買収劇が示すようにいまや侮れないPC大国に変貌しつつあるそんな中国で「庶民のPC事情」を体験してみた。

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いざLenovo PCを購入してみたが

 筆者がLenovoのPCを購入したのは電脳街のLenovo専門店。この電脳街にはLenovo専門店が何店もあり、すべてにメーカー価格が示されていたが、その価格はどこも定価のまま。

 だから定価で販売するはずなのだが、そこは人治社会の中国ゆえか、店員との交渉次第でそこから値引きができる。値引きの常套句は「少し安くならないの?」「お土産はいらないからその分安くしてくれ」など、日本でもありがちな文句だが、話す相手はまず中国語以外通じない。さらに、値引きの常として、流暢、かつその土地での生活感がないと値引き交渉はまず成功しない。

 1000円でも2000円でも値引くためには、PCを少しは知っている地元の友人が必須。また、購入する店舗は値引きできそうな──立地の悪い、土地代が安そう──ところを選ぶといい。

 なんにしてもぼったくられることはなく、定価以上に請求されることはまずないのでご安心を。筆者のPCについては、定価4999元のはずが、結局4850元で購入できた。

 DOS「だけ」マシンを購入したとき、まず店員に親切に言われたのが「Windows XP入れとく?」 この意味するところは「代金はフリー=海賊版入れるよ」となる。


日本的価値観ではデンジャラスゾーンの海賊版CD屋

 店によるが、店内に購入後のインストールサービスで使うらしき海賊版CD-R、例えばMicrosoft Office云々だとかAdobeの云々だとかを入れたCDホルダーを放置している店も見かけた。もちろん筆者は海賊版のOSなんて入れられないので、「OEM版を売ってくれ!」と頼んだ。

 こういうときの店員の回答は決まって「(海賊版でも)問題なく動くけど」とくるように、コピーの善悪ではなく、海賊版でも問題なく動くかだけが彼らにとって重要であるようだ。

 なので、実際購入すると正規版Windows XPを購入するのにも、店員は「善意」から考え直すように説得してくるだろう。それに負けずに「意地でも購入したい」という意思を示すことが大切。また、ソフトの購入であっても値引きは忘れずに。筆者も50元ほど値引きできた。

 話がそれるが、店によってはOEM版の存在を知らず「その厚紙のパッケージ(OEM版)のはニセモノだよ」と言い切る店もあって驚かされることもある。

 こういう経緯を経て購入したLenovo「家悦」(円夢)PC。後編では、このPCの正体を明らかにして、中国でネットに接続までトライする。


そんなこんなで購入してきたLenovoの「家悦」(円夢)。日本でいうとコストパフォーマンスを重視した「FMV-DESKPOWER CE」シリーズに相当する
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