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きょうはAOpen「XC Cube EZ855-II」で「855で533」を体験したベアボーン(2/2 ページ)

Pentium Mを組み込める数少ないキューブ型ベアボーン「EZ855」が「II」になってFSB533MHzをサポート。チップセットはIntel 855GMEのままだが、パフォーマンスと挙動は大丈夫か?

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 EZ855-IIの特徴は、なんといってもインテルがFSB 400MHzまでしかサポートしていないIntel 855GMEを使いながら、AOpenがいうところの「独自の技術」でFSB 533MHz動作を「正式に」保証にしているところ。


マザーボードに用意されたジャンパピンでFSBを400MHzと533MHzに切り替える。このあたりはDFIの同種マザーと同じ仕掛け。533MHzモードで起動するとBIOSの設定でCPUの動作クロック設定で133MHzが現れる

 また、インテルの仕様ではIntel 855GMEでサポートするメモリがPC2700までとなっているが、AOpenが公表しているEZ855-IIのスペック表ではPC3200まで対応することになっている。

 ちなみにPC3200/512Mバイト×2を実装したところ、メモリクロックを自動設定にした状態でFSBを533MHzにするとメモリクロックは355MHz(178MHz×2、178MHz=133MHz×1.34)に設定された。

 もちろん、BIOSで明示的にクロックを設定することも可能。ただし、EZ855-IIのBIOSでFSBを533MHzにした状態で、メモリクロックを333MHzと設定したところ、実際のメモリクロックはFSBに引きずられて444MHz(222MHz×2、222MHz=166MHz×1.34)で動作した。


バスクロックの設定はFSB、メモリ、チップセット内蔵グラフィックスコア(低速と高速)の、それぞれ決まった組み合わせから選択する。クロック比率は固定なので、FSBクロックが早くなると、そのほかのバスクロックも引きずられて早くなってしまう

 注意しなければならなのは、533MHz対応なのはFSBだけの話で、AGPはIntel 855GMEマザーと同等であること。ノースブリッジに統合されているグラフィックスコアは「インテルエクストリームグラフィックス2」であるし、AGPは4xまでしかサポートしない。

 EZ855-IIに組み込まれている「UX855GME」は、ICH4-Mを搭載している。インタフェース周りのスペックが弱そうに思われるが、UX855GMEに専用のコントローラチップを実装して、IEEE 1394(agereのFW323-06)やギガビットイーサ(RealtekのRTL8110SB)、サウンド(RTL ALC655)などの機能を実現しているのはEZ855と同様。


搭載されているマザーボードはEZ855と同じUX855GME。「AOpenの独自技術」でFSB533MHz対応となったほかは、従来モデルとスペックは同じ。Serial ATAのインタフェースも用意されていない

 となると、EZ855-IIとEZ855の違いはFSB533MHzに対応したPentium Mが使えるか否かに尽きることになる。ベアボーンの機能としてはEZ855-IIもEZ855も同様と考えていい。シャーシの作りも従来のXC Cubeシリーズと共通で、パーツや光学ドライブ、HDDの組み込み作業はキューブ型としては容易に行えるほうだ。


キューブ型ペアボーンにしては余裕がある筐体内部。ドライブベイに設置したHDDや光学ドライブに対しては、付属のIDEケーブルを使うのが無難。取り回しを考えた長さと太さに加工され、うまく収まるようになっている

 最新のPentium Mが使えることで、そのパフォーマンスに期待したいが、同時にキューブ型ベアボーンで高クロックCPUをオーバークロック状態で動作させて果たして安定するのか、不安を感じるところでもある。

 EZ855-IIの最大の特徴ともいえるFSB533MHz対応も単純にオーバークロックで実現しているので、安定動作を優先する場合は、メモリクロックや内蔵グラフィックスコアの動作クロックも考慮した設定が必要になることを、意識しておきたい。

 という、長い前フリをしたうえで、パフォーマンスの検証を行ってみたい。併せて簡易機材を使った温度測定の結果も紹介する。こちらは、厳密な測定器と測定環境を構築していないので、あくまで参考値として捉えていただきたい。

 比較するのは、先日レビューで登場したEndeavor NT9000pro。Pentium M 760(動作クロック2GHz)を搭載し、DDR2-533メモリを512Mバイト(256Mバイト×2)搭載した「正統な」FSB 533MHz対応の新世代Pentium MノートPCだ。

 対するEZ855-IIはCPUがワンランク上のPentium M 770(動作クロック2.13GHz)を組み込むが、メモリはIntel 855GMEの仕様に合わせてPC3200/512Mバイト。これをBIOSでギリギリの444MHzで動作させた場合のデータを並べてみた。

 なお、EZ855-IIの標準構成で利用する場合、グラフィックスコアはチップセット内蔵のインテルエクストリームグラフィックス2であることは、先に述べたとおりだがEndeavor NT9000proがGeForce Go6600を搭載しているのにあわせ、EZ855-IIでもAGP対応のGeForce 6600を搭載して測定を行っている。


先日発表されたばかりのAGP対応GeForce 6600搭載カード「GLADIAC 743 AGP」(エルザジャパン)を使用。AGPのGeForce 6600ながらビデオメモリを256Mバイト搭載しているのに注目。なお、GLADIAC 743 AGPのレビュー記事も近々掲載する予定


PCMark04 Score


PCMark04 Video Compression

 総合結果であるPCMark04 Scoreの値は、HDD(片や5400rpmの80Gバイト、片や7200rpmの160Gバイト)のパフォーマンスが影響してかEZ855-IIが優勢に。CPUもグラフィックスの結果も動作クロックが異なるため、一様にEZ855-IIの結果がEndeavor NT9000proを上回っている。

 組み込まれているパーツのランクが異なるので、Endeavor NT9000proに不公平な比較ではあるが、Intel 855GMEマザーでも使うパーツと設定を工夫すれば、新世代Centrinoに匹敵するパフォーマンスを発揮できることを、この結果は示している。

 なお、「ギリギリオーバークロック」状態で行ったEZ855-IIのベンチマークだが、気になる安定性については、ベンチマークを実行中(実際にはPCMark04以外にもSYSmark2004など多数のテストを行っている)は、まったく問題なく動いていたことから、(個体差という可能性は否定できないが)まず信頼していいのではないだろうか。

 また、ややオーバークロック的に動いているXC Cubeの筐体内部で気になるのが発熱だ。そこで、グラフィクスカードを組み込んだ状態で3DMark03を1時間動作させたところ、室温摂氏27度の環境において、筐体パネル外側で最も熱くなった左後方上面で摂氏36度前後、筐体内部で最も通風が悪いノースブリッジ付近では摂氏50度まで上がった。筐体パネルに触れるとほんのりと暖かい、という感じである。

 これが、グラフィックスカードなしの状態になると、筐体内部が摂氏40度前後に、筐体パネルが摂氏32度前後に落ち着いてくる。FSB533MHzのオーバークロック動作といえど、発生する熱の影響はほとんどないと考えていいだろう。

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