RAIDにも注目したいAVノートPC──東芝「dynabook Qosmio G20」(1/2 ページ)
Qosmioシリーズの2005年春モデルは「AVフラッグシップノートPC」のコンセプトはそのままに、Intel 915PMチップセットベースの構成に変身。さらにHDDを2台搭載してRAIDに対応するなどAV機能以外も見所がある。
デザイン一新、AV機能もブラッシュアップ
ラインアップ的にはQosmioで初めて17インチワイド液晶を搭載した「G10」の後継となる「G20」だが、これまでのQosmioシリーズに共通した明るい銀色から一転、ブラックを基調にしたデザインに変わった。
とくにパームレスト部には厚いクリア層の樹脂コーティングが奢られ、キーボード上部にはAV機能を直接操作できる、タッチセンサ式の「オペレーションキー」が青色LEDによって演出されている。
ただ、操作感は全体的に良い印象が少なかった。滑り止めコーティングがされているタッチパッドは滑り感が悪く、大きさも小さめ。クリックボタンも外側でないとクリック感が乏しく押しにくい。キーボードもタッチは悪くないのだが、手前側にエッジが効いたデザインは、押し込んだキーの隣のキートップと指が引っかかりやすく、雑な使い方をすると壊してしまいそうだ。
インジケータ付きのボリュームダイヤルの操作感はオーディオ機器のアンプで見られた「重みのある回転」だが、一方でこれもアンプでよくあるクリック感はない。自慢のオペレーションキーもタッチセンサ式なので、AV機器的なカッコよさはあるのだが、PCユーザーになじみのクリック感はない。
スロットローディングの2層式DVDスーパーマルチドライブの採用や、本体底面に設けられたインシュレータの様な丸い足など、「ノートPCではなくAV機器だ」と言わんばかりのデザインが特徴的だ。
右側面には次世代のPCカードインタフェース「ExpressCardスロット」が用意された。54ミリと34ミリ幅のカードが挿入できる。そのほかPCカード、ブリッジメディア、IEEE 1394コネクタを搭載
もちろん、AV機能も改善された。1440×900ドットの17インチワイド液晶は、500カンデラ/平方メートルの高輝度を達成した。これまでも15インチモデルで高輝度液晶を採用したものがあったがワイド液晶は初めて。17インチワイドサイズで高輝度を実現すると液晶内部のバックライトユニットも大きくなるのだろうか、本機の液晶面はかなり厚めだ。
また、高画質機能「QosmioEngine」も、これまでのゴーストリデューサや、3次元Y/C分離といった高画質回路に加え、IP変換回路に上下方向だけでなく斜め方向の補完を行う「モーションエッジスムージング」機能と、動きの少ないシーンにおけるノイズを軽減する「3次元フレームノイズリダクション」を追加した。
登場当初から多くの画質改善の仕組みを取り入れているQosmioだが、実は今回追加された機能を含めて、多くの画質改善機能を堪能できるのは、Windows XPを起動せず使える「Qosmio Player」でテレビを視聴したとき「のみ」であることには注意しておきたい。
インスタント機能としてトップクラスの使い勝手「Qosmio Player」
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