Pentium Mの対抗馬がついに登場! Turion 64の実力を探る(3/3 ページ)
B5ノートや薄型ノートに搭載するモバイル向けCPUと言えば、低消費電力が絶対条件。しかし消費電力の低いCPUは総じて基本性能が低いため、こうした薄型軽量ノートのパフォーマンスはいまひとつ、だった。だが、そんなイメージを払拭するモバイル向けCPUがAMDから登場した。それが新ブランド「Turion 64」だ。
「エネルギー対パフォーマンス比」に優れたTurion 64
最後に実際のパフォーマンスを見てみることにする。今回試用したのは、実クロック1.8GHz、L2キャッシュ容量1MバイトのTurion 64、モデルナンバーMT-34を搭載するArima製ノート。グラフィックスチップはATIのMOBILITY RADEON X600を搭載。メモリはPC2700/512Mバイトという構成になっている。
比較用として、実クロック1.5GHz、L2キャッシュ容量2MバイトでFSB400MHz対応のPentium M 758とDDR2-533/512Mバイト、Intel 915GMを搭載するノートPCを用意している。
なお、手元にTurion 64 MT-34と同じクロックとなる1.8GHz相当のPentium Mを搭載するマシンがなく、また、使っているグラフィックスチップが異なる(Turion 64ノートはMOBILITY RADEON X600を搭載)するなど、ノートPCごとにシステム構成が異なっている。ベンチマークの結果はそのあたりの事情を加味して参照していただきたい。
さて、パフォーマンスに関しては十分な性能を持っていることが分かった。だが、ライバルであるPentium MのTDPはDothanコアの通常版で21ワット前後とさらに低い。もちろん、CPUの状況に応じて消費電力を増減する同社独自の「PowerNow!」の効果が大きいので、これだけでも十分なのかもしれない。だが、常時持ち運んで使うモバイルノートの場合、アイドル時だけでなく、負荷が高い状態でも消費電力が低いほうがうれしいのも確か。同等の性能を維持しつつ、さらなる低消費電力化に期待したい。
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