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各所で“にじむ”ダシの旨み――牛印デスクトップ「712JP」を試す(2/3 ページ)

BTXプラットフォームを採用し、Intel 915G+Pentium 4 640、PCI-ExpressタイプのRADEON X600搭載グラフィックスカードなどを搭載するゲートウェイのハイエンドデスクトップ、それが「712JP」だ。その姿に派手さはないが、“らしい”無骨さ、そして後のパーツ増設にも対応しうる“渋い”構成となっている。

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メンテナンス性が高く、頑丈な作りで高い質感の本体ケース

 従来よりゲートウェイ製デスクトップPCは、伝統的に堅牢で重厚感のあるケースが採用されている。712JPが採用する同社オリジナルのケースもスチール製でかなり重く頑丈なものとなっている。

 ただしメンテナンスのしやすさについてはかなり考慮されている印象だ。左サイドパネルを開けるときには、手で回せるローレットスクリューを1つ外し、ラッチを起こすことでパネルがはずれるような仕組みが採用されている。このラッチはてこの原理を利用しているため、大きな力はまったく必要ない。しかしスチール製だけに取り外したサイドパネルはやや重く、それだけに頑丈さを十分に感じさせてくれる。

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ラッチを引くだけで、“ガパッ”とサイドパネルが外れる機構を採用する。整備性は非常によい

 内部には、フロントとリアにファンが配置される。CPUにはヒートシンクのみが搭載されており、冷却ファンは取り付けられていないのもBTXフォームファクタの冷却効率のよさを活かした構成となっている。

 CPUは、フロントファンから取り込んだフレッシュな空気のすべてが、大型のダクトによってCPUのヒートシンクに導かれる仕組みだ。フロントの12センチファンによる風量はかなり大きいようで(メーカー発表では通常のPCの3倍以上と謳っている)、前述のベンチ時によるCPUに100%の負荷を与えた場合でも、CPU温度は最高で59度(テスト室温は24度)に抑えられていた。真夏での使用でもほとんど心配のいらないレベルになっている。

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前面ファンより吸入された空気は、大型ダクトを経由してCPU用ヒートシンクを通り、背面ファンにより廃熱される仕組みだ

 拡張性の面では、5インチベイの空きが1ドライブ、3.5インチオープンベイが1ドライブ、3.5インチシャドーベイが2ドライブ分空いており、HDDをあと3台増設することも可能だ。マザーボード側のSerial ATAポートも全部で4基分あるため、フルに接続する場合でもケース側の拡張性に問題はない。

 ケースを開けるさいに加えて、ドライブの着脱時にも工具はいらない設計となっている。ローレットスクリューひとつと、樹脂製のスライド式ロックで固定されるようになっており、交換や増設作業が非常に簡単だ。

 このような仕組みを採用するケースの場合、固定が甘くガタついたり、共振してしまうといったデメリットが挙げられることもあるが、前述のようにケースそのものの頑丈さに加え、このあたりの精度も悪くはなく、作業時に不安などは感じなかった。

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