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HDDを内蔵できる、“ちょっと変わり種”なネットワークメディアプレーヤー──「MOVIE COWBOY」(後編)(4/4 ページ)

生PEG・DivXに加え、DVD-VideoのISOイメージやVOBファイル再生に対応し、かつLAN内のほかPCにあるファイルもネットワーク経由で再生できる、「MOVIE COWBOY」。後編では、多分ユーザーが一番気になるであろう、VOBファイルの再生やサーバソフト不要のネットワーク再生機能などを試していく。

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軽快、快適な操作間も魅力、DVDドライブ不要派には魅力のメディアプレーヤー

 本製品は軽快・快適な操作感も魅力だ。一覧画面ではページスクロールこそできないが、それも不要と思わせるほど項目移動やスクロールもほどよく高速。フォルダ階層を戻る操作も「←」ボタンで可能であり、フォルダ間の移動も苦痛にならない。MPEG-4再生時でも早送り、巻戻し再生時に待ち時間がなく、とにかく軽快で快適という印象だった。

 また、ファイル再生(ISOイメージやIFOファイルの再生以外)では決定ボタンで再生、左右矢印ボタンで巻戻し、早送りボタンも兼ねられるのもリモコン操作のしやすさという点ではよいと思う。

 いくつか試用して気になったのは、コンポーネント出力で720P/1080iを指定した場合だ。この場合は基本的に16:9での出力になるが、MPEG-2ファイルは常に横一杯に広げられてしまい、アスペクト比が正しくならないし、変更することもできない。視聴に利用したビクター製26インチ液晶TV「EXE LT-26LC60」では720P/1080i入力時には画面縦横比を変更することができなかったので、結局、出力を480Pに変更するしかなかった。ちなみにDivXファイルなどでは問題がなかったので、ちょっと疑問が残る部分だ。

 またネットワーク再生においても、サーバソフトが不要な点は確かに手軽なのだが、セキュリティという点ではむしろ不安も感じる。

 筆者宅では常時4台ほどPCが動作しているが、いずれもWindows XP Professinaolで簡易共有は使用していないし、「Guest/Everyone」でのアクセスも無効にしてある。単純に手間という点ではサーバソフト不要というアプローチがあってもよいと思うが、DLNA準拠としたり、独自プロトコルを用いる手段が選択できる方が安心かな、と思う面はある。

 また利用はリビングルームでという場合、内蔵HDDの読み書きを行うには本体を持ってPCのある部屋までの移動する(逆にノートPCを持ってきてUSB接続するという方法もあるが)ことになる。それを考慮するとACアダプタ方式なのも、いささかもったいない。もちろんファンレス構造とのトレードオフであること理解できうるが、ACアダプタごと移動するのはなぁ、と。ちなみに、せっかくLANポートがあるのだからNASとして動作すればよりよいのだが、現状の価格面を考慮するとちょっと難しいのかもしれない。

 やや大きめな難点も挙げてはみたが、ネットワークメディアプレーヤーとしての出来はそこそこよく、ISOやVOBファイル再生にも対応する万能さもある。

 たとえばリビングに置きっぱなしで移動はさせず、DVD/HDDレコーダーでDVD-Video化した動画を、ノートPCでISOイメージ化して本製品の内蔵HDDに保存、個人部屋のPCに保存してあるMPEG-4ファイルなどはネットワーク再生で、といった感じで利用するとけっこうスマートに使えそうではなかろうか。

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