マクロメディア「Studio 8」日本語版発売
マクロメディア「Studio 8」日本語版が発売された。アルファチャネル対応ビデオコーデックを搭載したFlash ProfessionalやDreamweaver、Fireworksの最新版などで構成し、日本市場を特に意識したという廉価版「Flash Basic」も同時発売
マクロメディアは10月12日、Webデザイン・開発・管理スイート「Studio 8」日本語版を発売した。Flash作成ソフト「Flash Professional」、Web開発ソフト「Dreamweaver」、Webグラフィックスソフト「Fireworks」の最新版などが含まれる。また、特に日本市場を意識したというFlashの廉価版「Flash Basic」も発売した。
Studio 8はFlash Professional、Dreamweaver、Fireworksの各最新版と、Webコンテンツ更新管理を分業できる「Contribute」、Officeで作成した文書をFlash文書やPDFに変換する「FlashPaper」で構成する。
対応OSはMac OS X 10.3/10.4とWindows 2000 SP3以降/XP。
各製品の税込み価格は以下の通り。
通常版 | アップグレード版 | エデュケーション版 | |
---|---|---|---|
Studio 8 | 12万6000円 | 5万400円 | 4万4100円 |
Flash Professional 8 | 8万8200円 | 3万9900円 | 3万3600円 |
Dreamweaver 8 | 5万400円 | 2万5200円 | 1万7850円 |
Fireworks 8 | 3万7800円 | 1万8900円 | - |
Contribute 3 | 1万8900円 | 1万500円 | - |
Flash Paper | Contribute 3に同梱 | ||
Flash Basic 8 | 2万6250円 | - | - |
アルファチャネル対応ビデオコーデック搭載「Flash Professional」
Flash Professional 8では、Flash Video用に米On2のVP6コーデックをサポートした(Flash Player 8対応)。小容量で高品質なムービー品質を確保できる上、アルファチャネルのリアルタイム合成が可能になっている。例えばFlashコンテンツの上にアルファチャネルの透過処理を施したビデオを合成するといったことが可能だ。新旧コーデックに対応したエンコーダも同梱される。
Flash Player 8対応機能として、高速化機能「ビットマップキャッシュ機能」も備えた。同機能を適用したオブジェクトを表示する際、ベクターやテキストをビットマップ化してメモリ上に保持する。再描画のたびに再びベクター計算をする必要がなくなるため、複雑な描画を行うFlashムービーでも高速に再生できるようになった。
制作機能では、「フィルタ」や「ブレンドモード」(Adobe製品の「描画モード」に対応」が加わった。フィルタではドロップシャドウやぼかしといった効果を利用でき、ブレンドモードでは乗算、反転などを使ってオブジェクトが重なった時の見え方をコントロールできる。
初心者にもプロの制作環境を──Flash Basic
Flash Basic 8は、Professionalのコア部分を切り出し、価格を2万円台に抑えた初の廉価版だ。
米Macromediaの田中章雄副社長によると「世界的にみても、Flashの個人ユーザーは日本でとても多く、アニメを作りたい人が多い」という。Flashタイムラインを使った本格的な制作を学びたいという需要に対応し、「スクリプト不要」といった“初心者にやさしい”方向は目指さず、プロと同等の作業環境を安価に提供するのが新製品のねらいだ。
BasicでもOn2 VP6コーデックを搭載するが、一部機能制限があるほか、Professionalが搭載したフィルタやブレンドモードには非対応だが、ActionScriptを使った本格的な作品作りも可能になっている。
CSS編集強化、XMLデータ制作に対応したDreamweaver
Dreamweaver 8はCSS編集機能を強化。CSS関連機能を1つのパネルに統合した「CSSパネル」が加わり、CSSスタイルを視覚的に確認しながら作業できる。CSSレイアウトを色分け表示することで複雑なネストも把握しやすくしたビジュアルエイドも利用できる。
普及が進むRSSフィードなどに対応し、視覚的なツールを使ってXML形式のデータをドラッグ&ドロップなどで作成可能だ。
HTMLコードを直接入力する際、特定のタグや選択した部分を折り畳む機能が加わっている。作業中に不要なタグなどを整理して見やすくし、必要な部分のコーディング作業に集中できる。
アクセシビリティJIS対応のチェック機能や、Photoshopなどと同様のズームイン/アウトやガイドも加わった。
他製品との連携深めた「Fireworks」
Fireworks 8では、ポップアップメニューの作成がCSSでも可能になったほか、Flashとの間でオブジェクトを移動してもベクター属性を保つたり、ActionScriptの色値を認識して色設定の一貫性を保つなど、他製品との統合も深まった。
26種類のブレンドモードや、シャドウエフェクトなどのフィルタも追加された。
六本木ヒルズでイベントも
同日、Studio 8製品を紹介する「オンデマンドセミナー」と「EIGHT THE PROJECT」を公開した。また10月13日から同15日まで、イベント「STUDIO 8 セレブフェスタ」を東京・六本木ヒルズで開く。著名なWebクリエイターやアニメーターがトークセッションのゲストとして登場するほか、Studio 8製品を体験できる。無料。
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MacromediaはDreamweaverやFlashなどで構成するWebデザインスイート「Studio 8」を発表した。米国では9月に出荷、その後間もなく日本語版もリリースされる予定。
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