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理想に近づいた……かな!?──NAS機能が追加された「MOVIE COWBOY」を試すHDDメディアプレーヤー(2/2 ページ)

生PEG再生やネットワーク経由での再生、さらにコンポーネント出力端子も備え、家庭用TVでの視聴も行える外付けHDDタイプのネットワークメディアプレーヤーキット「MOVIE COWBOY」に、NAS機能を追加した改良モデルが追加された。今回はこの新MOVIE COWBOYのNAS機能を中心に試してみた。

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速度はあまり期待できないが、使い勝手はいい

 PCからのアクセスは結構便利で、本体の電源さえ入っていればアクセスが可能である。本機側でいちいち動作モードの変更などしなくてもよいという点ではかなり気楽に使える印象だ。もちろん内蔵HDD、LAN経由のどちらでコンテンツ再生中であってもPCからNAS機能へアクセス可能できる(ちなみにPCとUSB接続している時はNASとしては使えない)。

 もっとも気になることであろう読み書き速度に関しては、残念ながらあまり高速ではない。読み出し速度は最大1Mバイト/秒、書き込み速度は最大0.5Mバイト/秒程度で、感覚的にはUSB1.1接続した外付けHDDなみというところか。

 本機がLAN経由でのMPEG-2再生を正式にサポートしないのは(できなくはないが)、ネットワークまわりの速度がそもそもあまり高速でないことが要因として考えられるので、NASとしての利用時もこの点をそのまま引きずっている。また、なにかしらのファイルを再生しているとさらに速度は低下する。少なくともGバイト単位の大型動画ファイルなどをNAS機能を利用して書き込む場合には、本機にて再生中でないことを確認することはもちろん、たとえば就寝中などに書き込み作業を行うといったような、ちょっと面倒な工夫が必要だ。

 ちなみに、動画ファイルなら時間のかかるエンコード時に直接本機に記録するようにしてしまえば、別途必要なする書き込み時間待ちをさほど気にせずにも済みそうでもあるが。

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NAS(NDAS)としてアクセスした場合の転送速度。お世辞にも高速とはいえない。ビットレートに換算すると読み込みが8Mbps程度、書き込みが4Mbps程度となり、たとえばMPEG-2の標準レベルのビットレートである4Mbps前後で録画した動画ファイルなら、再生時間分が書き込みにかかるということになる
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こちらはUSBでPCと接続した場合。転送速度は桁違いに高速。動画ファイルを大量に記録する場合にはやはりUSB接続のほうが実用的だ

コンテンツ貯蔵庫としての価値が高まった

 さて、転送速度に関してはちょっと期待はずれの部分もあったものの、やはりLAN接続で内蔵HDDを読み書きできるのは便利だ。マルチメディアコンテンツは本機に保存しておけば、接続した家庭用TVやオーディオ機器はもちろん、PCでもコンテンツ再生が行えるし、そのままNASとしてもとりあえず活用できる。遅いといっても読み出し速度は8Mbps程は出るので、音楽ファイルはもちろん動画ファイルも高圧縮なDivXファイルなどであればPCでスムースに再生できる。

 大量・大型サイズの動画ファイルを書き込み時はさておき、普段使いのPCを中心に外部ストレージとして使用し、たまに家庭用TVなどでコンテンツを視聴するといった個人・家庭向けの使い方であればかなり便利に使えそうだと思う。ネットワークメディアプレーヤー+NAS+USB外付けHDDケースの各機能を兼ね、1万円後半で購入できるのだから。

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