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理想に近づいた……かな!?──NAS機能が追加された「MOVIE COWBOY」を試すHDDメディアプレーヤー(1/2 ページ)

生PEG再生やネットワーク経由での再生、さらにコンポーネント出力端子も備え、家庭用TVでの視聴も行える外付けHDDタイプのネットワークメディアプレーヤーキット「MOVIE COWBOY」に、NAS機能を追加した改良モデルが追加された。今回はこの新MOVIE COWBOYのNAS機能を中心に試してみた。

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 HDDネットワークメディアプレーヤー、DIGITAL COWBOY「MOVIE COWBOY(DC-MC35UL)」(レビュー参照)に新たな機能を追加した進化版が出た。

 MOVIE COWBOYは2005年の7月に登場した、内蔵させた3.5インチHDDおよびLAN経由でのマルチメディアコンテンツ再生を可能とする、MPEG-1/2/4再生対応HDDネットワークメディアプレーヤーキットだ。登場当時からユーザー間でささやかれていたのが「せっかくLAN接続できるんだからNASにもなればよいのに」ということだった。NAS機能があれば、メディアファイルだけでなくファイル全般の置き場所としても使えることで、スタンドアロンでの利用がより便利になりそうだと筆者も前回の試用時に思っていた。

 そのような声に応えるかたちになったのがこの新モデル「MOVIE COWBOY DC-MC35UL/N」。NAS機能をファームウェアの強化とPC用のソフトウェアの追加で実現した。今回は、この新たに搭載されたNAS機能を中心に試していきたい(→ほかの機能詳細はこちらから)。

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「MOVIE COWBOY」。DC-MC35UL/Nは、本体外観や付属品などはDC-MC35ULと変わらず、価格はプラス2000円ほどの1万9800円前後となる

PCに仮想SCSI HDDとして認識される仕組みとなるNAS機能

 NAS機能は、すでに国内ベンダーでも採用例のあるNDASテクノロジー(以下NDAS)の採用で実現している。NDASではPC側に専用ドライバが必要なかわりに、LAN接続であるにもかかわらずPCに直接接続したHDDのように認識されるのが特徴だ。

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「Network」設定メニューにNDASのオン/オフ設定が追加された。使い始めるにはまずこの設定をONにする。なお旧モデル「DC-MC35UL」のユーザー向けに、DC-MC35UL/Nと同等性能とするアップグレードキットも用意されている

 なぜNDASなのか。DC-MC35UL/Nはファームウェアの改良だけという限られたリソースの中でNAS機能を追加しており、ファイルシステム管理をOSに任せられるNDASが現実的だったためと思われる。ちなみにNDASでは複数のPCから同時接続はできるものの、書き込み可能なPCは1台に限定されるという制限がある。個人用途において、あくまで内蔵HDDコンテンツを読み書きする機能と思えばそう不便ではないのだろうか。

 NASとして設定するにもさほど難しくはない。DC-MC35UL/N側ツールにてNAS機能をオンにし、PCにドライバをインストールするだけだ。インストール時にDC-MC35UL/Nに固有に付加されたIDを入力することで自動で識別するようになっており、別途TCP/IPの設定なども存在しない。この点は一般的なNASよりもむしろ楽ともいえる。

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NASとして認識させるには、同機に固有に割り当てられるデバイスIDを登録することにより行う。「Write Key」は書き込みを許可するためのキーで、設定しなければ読み込み専用でのアクセスとなる。導入時に必要な設定作業は基本的にこの画面だけ。デバイスIDは本体底面にあるシールに記載される
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PCにドライバをインストールすると、このように仮想SCSIインタフェースとして認識される。同機はネットワークドライブとしてではなくSCSI HDDとして認識されるのがよくあるNASとは異なる部分だ。対応OSはWindows 2000 Professional/XP
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2台のPCから本機へ接続したときのプロパティ画面。1台は「Read-Only」(読み込み専用)で、2台は「Read/Write」(読み書き許可)で接続していることが分かる

速度はあまり期待できないが、使い勝手はいい

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