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限界突破! 18倍速DVD±R記録対応「PX-760」の実力を検証(1/3 ページ)

プレクスターの最速DVD±RWドライブ「PX-760」シリーズがついに発売された。限界といわれていたDVD±R 16倍速の壁を超え、世界初のDVD±R 18倍速書き込みを実現したのが最大の特徴だ。昨年10月の発表以来、首を長くして待っていた人もいるだろう。今回はその実力を徹底検証する。

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 開発の遅れにより発売延期となっていたプレクスター製DVD±RWドライブ「PX-760」シリーズがようやく発売された。「PX-755」の上位シリーズにあたり、DVD±Rの18倍速記録に初めて対応したほか、2層DVD+R 10倍速書き込みも実現するなど、世界最速の書き込み性能をうたう製品である。DVD-RAMメディアの読み書きができない点を除けば、現在手に入る最も高性能な記録型DVDドライブといえるだろう。今回はATAPI接続タイプの「PX-760A/JP」を試してみた。

photo PX-760A/JP

 ドライブの外観や本体サイズは、下位モデルのPX-755A/JPとまったく同じだ。奥行き170ミリのショートボディなので、キューブ型などの省スペースPCにも比較的楽に搭載できる。ホワイトとブラック、シルバーの3色のフロントパネルを同梱し、PCケースとのコーディネートを楽しめるのも同様だ。またトレイは動作時の静音性に配慮したベルト式ローディング機構を採用している。

photophoto 3色のフロントベゼルを同梱する。トレイの内面は黒。写真右は前面(上)と背面(下)

 製品には、CD/DVDのメディア品質をテストできるユーティリティソフト「PlexTools Professional」や、ライティングソフト「Zulu2」、DVDオーサリングソフトやDVD再生ソフトなど、DVDを活用するための各種ソフトを同梱している。PlexTools Professionalを含めるとその数は10本に及ぶ。記録型DVDドライブの買い換えはもちろん、初めて利用する1台としても不満のない内容だ。

16倍速の壁を超える秘密

 DVDの書き込み速度はこれまで16倍速が限界とされてきた。その理由の1つは、16倍速を超えるとDVDメディアの回転数が1万rpmを超えてしまい、メディアの素材に使われているポリカーボネートの強度がその回転数に耐えられなくなる――つまり、メディアの破損する可能性が高くなるからだと言われている。

 PX-760が通常の16倍速対応メディアを利用しつつ、18倍速書き込みを実現したのは「PoweRec」と呼ばれる書き込み状況をモニタリングする機能のおかげだ。書き込み状況をリアルタイムに計測しながら、最適な回転数やレーザーパワーを調節することで、1万回転を超える動作での高速記録をも実現している。

 このため18倍速でDVD±Rに書き込めるかどうかはメディアに依存する。推奨メディアとして、DVD-Rでは太陽誘電と日立マクセル製、DVD+Rでは太陽誘電と三菱化学製の16倍速対応メディアが指定されており、18倍速で書き込むにはこれらを用意する必要がある。

 DVD±R以外の書き込み速度は、2層DVD+Rが10倍速(8倍速対応メディアを使用)、2層DVD-Rが6倍速(4倍速対応メディアを使用)、DVD+RWが8倍速、DVD-RWが6倍速。CD-RとCD-RWはそれぞれ48倍速、24倍速となる。DVD±Rを除く記録速度は、下位モデルのPX-750シリーズと同じだ。

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